夏の思い出 / 第二話 信号 ページ4
次の日、私はこの本を片手にクラスの人に聞いたが、誰も "知らない" と答えた
誰の本なんだろう……
私は頭を抱えながら、放課後図書室に行ってみよう…と思いその本を机にしまった
.
放課後、図書室に向かうと誰もいなかった
クーラーが効いて涼しい図書室は昼休みは人気だが、放課後は部活の生徒も多く人が少ない
だから私はよく放課後図書室に訪れる
司書の先生に相談しようとカウンターを見たが、そこには図書委員の当番らしき男子が本を読んでいるだけだった
私はその人に話しかける
｢…あの…｣
｢はい？｣
｢司書の先生っていらっしゃいますか？｣
すると、彼は申し訳なさそうな顔をしてこう言った
｢あー…今居ないんですよ…でも、多分もうすぐ戻って来ますよ｣
｢あ、分かりました。ありがとうございます｣
私はそう返事をして、本を見ながら待つことにした
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《第二話 信号》
｢(あぁ、まただ…)｣
高校から家に向かう途中、信号待ちをしていたら全ての信号が紫色に変わるのを見て足を止めた
周りに立っていた人達はぞろぞろと歩きだすが、俺は足がすくんで動けずにいた
その時、猛スピードを出した白の軽自動車が向こうの電柱に突っ込んでいく
耳をつんざくような激しい衝突音に震えが止まらなかった。よく見てみると、運転席には高齢者のおじいさんが座っている
信号に目をやると、まるで俺を嘲笑うかの様にチカチカと点滅を繰り返していた
俺はくるりと体の向きを変えて心の中で何度も何度も謝りながらその場を後にした
俺にはどうすることも出来ない…
こんな事になったのは、俺が1年の頃だった
｢じゃーな！あかーし！｣
｢はい。お疲れ様でした｣
元気な部活の先輩に挨拶をして道を曲がる
そして、いつもの様にこの信号で待っていた時だった
｢……え｣
赤の信号がいつもの様に青になると思っていたら、その信号は何故か二つとも鮮やかな紫色に灯った
しかし、周りの人達は何も気にせず横断歩道を渡っている
俺は少し気味が悪いし、いまいち赤か青が分からなかったので渡らずにその場に立っていた
その時、
"ガッシャァン！！"
目の前で車同士が衝突した
目を見開いて息を呑む、喉がヒュンと鳴った
あまりの光景に世界がスローモーションに見えた
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煌(プロフ) - 色の本シリーズの作品作ってる方初めて見ました！更新楽しみにしてます！ (2020年4月2日 14時) (
レス) id: ca10bf24cf (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きな甘党 - 色の本シリーズこの間図書室で見つけて読みました!面白かったです! (2019年11月17日 17時) (レス) id: ea092a75bc (このIDを非表示/違反報告)
青兎 - ホラーがものすごく怖いのに続きが気になって見てしまう〜！！ (2019年8月22日 14時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
なーな@きゅうり(プロフ) - やばいめっちゃ怖い(私もホラーダメだけど見たw) (2019年8月21日 13時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)
みぃむぅ(プロフ) - あぁ怖ァあ！！(ホラーダメなのに見る) (2019年8月17日 23時) (レス) id: 292ec018f1 (このIDを非表示/違反報告)
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