夏の思い出 ページ18
すると、叔父さんはなんか機嫌が良くなったのかこう言い出した
「そこのチビ助、送ってやっからちょっと手伝いな」
「うぇ、あ、はい!!」
一体何をさせるんだ?と私もついて行く
すると、日向はスイカ畑に連れて行かれていた
何故スイカ畑?
「チビ助〜、その合宿って何校いるんだ〜?」
「えっと、うちも合わせて6校です!」
「6校か〜……おっし、チビ助!俺が取ったスイカを運び出すの手伝え〜!」
「お、オス!」
そう言って二人とも畑に入る
私はその光景を見ながら何やってんだ?と疑問に思った
暫くして汗をかきながら2人が戻ってきた
私は麦茶を出しながら何をしてたのか叔父さんに聞いた
「あぁ、チビ助送るついでにスイカの差し入れでもしようかと思ってな、バレー部の奴らに頑張って欲しくて」
「そうだったんですか!?アザっス!」
そう笑う叔父さんに日向はお礼を述べる
日向君、何も知らずに手伝わされてたのか
そして叔父さんと私と日向君、そして、大量のスイカを乗せ車は森然高校に向かった
.
高校に着くと、うっすらと男子達の声が聞こえる
うわぁ、青春って感じだわぁ
体育館に着くと日向は早速叱られていた
叔父さんは監督と話をつけてくるらしい
私は一人、体育館近くの日陰でそよそよと流れる風に当たっていると
"グイグイ" と服の袖を引っ張られる
いきなりの事で驚きながら視線を向けると、そこには青い野球帽をかぶった小さな男の子が立っていた
「お姉さん、お姉さん」
「ど、どうしたの?」
私がそう声をかけると、男の子は "あのね" と話し始めた
「僕の帽子、クロと研磨に渡して欲しいの」
「……え?」
そう言って男の子はかぶっていた帽子を私に押し付ける。私は手に持たされた青い帽子に目を向ける
「お姉さんなら大丈夫。……お願いね!」
そう声がした
「ねぇ…クロと研磨ってだ………って、あれ?」
そして周りを見るも、周りには誰もいなかった
ただ手に持っている青い野球帽とひんやりとした風だけが残った
.
「あ、居た!Aさん!」
私が驚きで固まっていると日向君の声がした
私は、はっとして彼の方を向く
「スイカ、みんなで食べるんだけど、Aさんも一緒に!」
「あ、あぁ、うん」
少しぎこちない返事ではあったが、大丈夫そうだ
私は青い野球帽をリュックにしまって日向君達の方へ足を運んだ
.
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煌(プロフ) - 色の本シリーズの作品作ってる方初めて見ました!更新楽しみにしてます! (2020年4月2日 14時) (レス) id: ca10bf24cf (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きな甘党 - 色の本シリーズこの間図書室で見つけて読みました!面白かったです! (2019年11月17日 17時) (レス) id: ea092a75bc (このIDを非表示/違反報告)
青兎 - ホラーがものすごく怖いのに続きが気になって見てしまう〜!! (2019年8月22日 14時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
なーな@きゅうり(プロフ) - やばいめっちゃ怖い(私もホラーダメだけど見たw) (2019年8月21日 13時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)
みぃむぅ(プロフ) - あぁ怖ァあ!!(ホラーダメなのに見る) (2019年8月17日 23時) (レス) id: 292ec018f1 (このIDを非表示/違反報告)
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