夏の思い出 / 第四話 おばあちゃんの人形 ページ12
クーラーが効いた涼しい部屋の中で私は課題と向き合いながら頭を悩ませていた
あれから数日経って、今日から夏休み
楽しみだと思う反面、夏課題の量に愕然とした
とりあえず予定が組まれている夏休み中旬までにはほとんど終わらせたいと机に向かっている次第だ
話は変わるが
及川さんがあの本の一話目の主人公に何となく似ている気がするのだ。読み返したら苗字も一緒だった。
本当にそんな気がするだけで勿論違うのだが、やはり気になる。
なので、あれから時間が無いのと及川さんとの不思議な体験もあって中々本を読めていない
でも読みたい気持ちは変わらないので司書の先生に無理を言って夏休み中も借りることになった
暫く机に向かっていたが、完全に集中力が切れてしまい思い切り伸びをする
少し考えた末、休憩しよう。とベットに寝っ転がった
そして枕の横に怖い本が置いてあった
こんな所に置いたっけ?と疑問に思ったが、寝ぼけて置いたのかもしれない…と結論づけて流れるままに本を開いた
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《第四話 おばあちゃんの人形》
「あー、腰ッいてぇ〜」
長時間屈んでいたせいか腰の痛みに声を上げる
俺は押し入れの中を見てまだまだ終わらなそうだ…と息を吐いた
事の始まりは、母が久しぶりに押し入れを開けてみると昔の物や要らない物が沢山あり片付ける為俺を呼んだのだった
せっかく学校も部活も休みなのに、これじゃ意味ねぇじゃん…
そんな事を思いながら年季の入ったストーブを玄関先に運び出す
すると、押し入れの前で整理をしていた母さんが俺を呼ぶ
「ちょっと、堅治!あんたのもの出てきたよ!」
「はー?俺の〜?」
俺の物なんて入ってたんだ…と思いながら母の元へ向かう
「ほら、これ!懐かしいわね!」
「うわっ、それまだ残ってたのかよ」
母が手に持っていたのは、バレーボールくらいの大きさのクマのぬいぐるみだった
俺が小さい時、亡くなった祖母に貰った人形で大切にしてた記憶がある。
見かけなくなって、もう捨てたとばかり思っていたがこんな所にあったのか…
俺はそんな事を思いながらも "汚いし、捨てていいよ" と言ってほかの荷物を外に出した
.
「終わった〜」
「はい、ありがと。これお小遣いね」
「おー」
外に出してたゴミをゴミステーションに持っていき、約束のお小遣いを貰う。俺がタダ働きするわけないだろ
.
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煌(プロフ) - 色の本シリーズの作品作ってる方初めて見ました!更新楽しみにしてます! (2020年4月2日 14時) (レス) id: ca10bf24cf (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きな甘党 - 色の本シリーズこの間図書室で見つけて読みました!面白かったです! (2019年11月17日 17時) (レス) id: ea092a75bc (このIDを非表示/違反報告)
青兎 - ホラーがものすごく怖いのに続きが気になって見てしまう〜!! (2019年8月22日 14時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
なーな@きゅうり(プロフ) - やばいめっちゃ怖い(私もホラーダメだけど見たw) (2019年8月21日 13時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)
みぃむぅ(プロフ) - あぁ怖ァあ!!(ホラーダメなのに見る) (2019年8月17日 23時) (レス) id: 292ec018f1 (このIDを非表示/違反報告)
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