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坂田と伯爵夫人の主 後 ページ7

注意:夢主がタケノコ派です
  こちらは後編です


「うるさいなぁ、もう。せっかくプロポーズしてあげたのに」
「いつ?」
「さっき『身分差はあるけど、結婚してあげてもよくてよ』って言ったじゃん」
「え、嘘」
「うん、嘘」
「は?」
「すみません」

いやー、こんな口から出任せ天才な私じゃないと思い付かんな。流石私(自画自賛)
杉下右京のはったりをも越えるこの素晴らしさ。ありがとう、ありがとう、すっごいありがとう。皆拍手ありがとう。どうぞ私の出任せの前で平伏してください。

「結婚してほしいならしてあげてもいいよ。生命保険受取人俺にしてくれたらやけど」

そう言った彼はぴんと立てた人差し指を口許に当ていて。くそう、イケメンめ。初対面ならなにこの若旦那って思うほどには絵になっているじゃないか。
言ってる内容は薄汚いけど。

「えー?愛してるけど〜友愛だし、別に。それに貴方お金に困ってないでしょw」
「なんなら、貴族になってあげるよ。Aは男爵?」
「伯爵」

引き下がらないことに意外性はあるが。よくぞ話題に出してくれたと言わんばかりの即答で答える。

「なら公爵なん。えっ、500ポンド!?500ポンドって高かない?」

スマホ片手に驚愕の権化となった坂田くん。すっごく可愛いよね。というか、身分私より上のを買おうとしている。イケメンかよ。玉の輿になるじゃないか。

「ファイト〜ww」
「たかだか宴会のネタ程度で500ポンドかぁ」

案外早くに滅びるとは思うが、たかだかとは酷い物言いだ。私の夢は職務質問のときにシーランド公国の伯爵夫人って言うことだぞ。バカにするな。

「騎士でもいいよ。誓いを立てる騎士ってかっこいいよね」
「それはもう、2次元行ってきな」
「2つも次元削減するのは文系には無理っすね」
「2?1じゃなく?」

甘い、甘いよ。空間軸だけとか誰が決めた。私は次元は11次元派なんだ。これとタケノコだけは他担拒否です。そして、アニメの世界に時間はないと思う。

「ヒント、時間軸」
「なら宇宙は?」
「5分前にできましたが?」
「矛盾してるじゃん」

うるせ、宇宙5分前仮説は別だろ。(※別じゃないです)
あぁ、インフレーション理論よ。ビッグバン宇宙論の矛盾を無くすためのインフレーション理論よ。一言言わせておくれ。レーニンの「不均等発展」と「鎖の輪」理論かよ、と。

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作者名:優來 、 光学顕微鏡 x他1人 | 作成日時:2022年7月27日 13時

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