坂田と伯爵夫人の主 前 ページ6
注意:夢主がタケノコ派です
ギリ入らなかったので前後編に分けました
「坂田くんさぁ、玉の輿って憧れません?」
「世の中は金だって言うん?Aは冷たいやつやなぁ」
そうじゃなくて、身分的な意味なんだけどなぁ、と。女主人公なろう系小説を読んでいてふと思った。
まあ、お金はあるに超したことは無いけど。
「知ってる?私爵位持ってるんだよ?」
「日本だと皇族以外身分差ないんやなかった?」
「日本のじゃないよぅ」
ちっ、ちっ、ちっ。甘いな、と。少しウザく言ってみた。少しウザいキャラっていいよね(唐突)
掌の上に主人公を踊らせる最強狸爺とか最高だと思うんだ。
「なら、イギリスとか?」
「甘いっ、甘いよさかたん。でも、惜しい」
貴族=イギリスとか言う激甘思考。ゼロ係の文平ちゃんもビックリだよ。私の中のハンバーグ師匠は「あまーい」って叫んでます。
「ヨーロッパってこと?」
「遠くなった」
「どゆこと?」
顔に"?"がデカデカと付きそうな漫画のような表情で彼は私を見る。
まあ、イギリスで惜しいってなったら普通はヨーロッパ諸国つながりだと思うよね。
「スウェーデンというか、イギリスというか、人工島というか。イギリスというか」
もう、これで分かれ〜って念を込めて言う。
イギリスは重要なので二回言いました。
「存在してるやつなん?」
「微妙も、微妙。超微妙」
私の保険の掛けぐあいは最良。未来の保証はロビンソンレベル。まあ、ドイツのお偉いさんは滅茶苦茶旅行しに行ってるから実質承認してると言っても……過言ですよね、はい。
「未承認国家?」
「そう。シーランドだよ。どう?逆玉の輿は?」
「お金払えばなれるやん」
どうだっていいような、どうってこと無いような。そんなつまらなさそうな表情。見損ねた。つまらないと男だよ、お前は。そもそも未承認国家だなんて貴方の辞書にあったのね。
「いやいやいや、そんなこと言ったら英国だって貴族はお金がかかるだけだよ?」
「規模からちがうやん?あっちは血筋があるから」
「まあ、違うけどっ。貴族なのっっ」
ぐうの音もでません。言い返せません。すっごく悔しい。そして、さかたん何故そんな詳しい。ミクロネーションマニアの私が言い負かされそう。
「未承認なのにw」
顔に大きく"草"と書かれていそうな表情で彼は言った。ウザい。
「うるさいなぁ、もう。せっかくプロポーズしてあげたのに」
「いつ?」
「さっき〜」
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:優來 、 光学顕微鏡 x他1人 | 作成日時:2022年7月27日 13時