96猫さんとの日常に小さないたずらを (短い 光学顕微鏡) ページ2
「ねぇねぇ、くろちゃんさん」
クッションを抱きつつポッキーをとる。
トッポは最後までチョコたっぷりなのに、これは負けてるな。
「おん?」
ポテチを頬張りながらちゃんくろさんは返事をする。
コロロの空袋を捨てつつ、仕掛けてみる。小さないたずらだ。
「唐突だけどさ、私の母のいとこの叔父の妻の兄の孫がくろちゃんさんって知ってる?」
さも当たり前かのように、呼吸をするように。
まるで、自然数をnと定義するように言う。嘘とバレたらつまらんからな。
くろちゃんさんは一瞬目をまんまると開いた。しかし、すぐに軽く笑った。
「遠い。遠すぎるっ!でも、ごめんなA。気づかんくって」
ああ、豪快に話す。饒舌だ。陽キャ羨ま((
信じてないだろうけど、罪悪感なくなったからちょうど良い。
私は泣くフリをしてみる。
「そうだよ、悲しい!気づいてよぅ。遠い親戚なんだよ?」
「ええ!?泣かないでぇ。わしが悪かった。ただ、親戚ではないと思う」
焦っている。凄い。え、マジもんとお思いで?
「え?13親等ぐらいじゃないの?」
スンッだ。スンッと効果音がつくことを目指した。ちなみに13はテキトーに選んだ素数だ。
とんがりコーンを指に装着しながら96猫さんの表情を伺う。
ああっ、ちゃんくろさんの表情からすると嘘と確信したかも?
「それ通るなら、わし卑弥呼の遠い親戚ぞ?」
「ふふふ、そこまで遠くはないけど。そうだね、まあ、嘘だし?」
しれっと気づいているであろうネタバレをする。
ついでにフィットネスグミを"爪"のついた指でとる。
「嘘なの!?えぇー、信じてたのにぃ」
「わざとらしいですよ?猫先輩」
「このっ。グリグリしてやるっ」
少し人差し指の間接を尖らせたくろちゃんさんの両手のグーが私のこめかみにしのびよる。
「えぇっ、痛いっ、頭蓋骨陥没するっ」
ちゃんくろさんの表情も見れたし、色々な声も聞けたし……しつるせうとくかな。
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作者名:優來 、 光学顕微鏡 x他1人 | 作成日時:2022年7月27日 13時