黒猫とドラキュラ ページ30
宏くんside
一緒にいてくださいっ…
一緒にいてくださいっ…
一緒にいてくださいっ…
は？
宏「はああああんっ！？」
何度も頭の中でAの言葉がややエコー気味で流れてた。
その言葉の意味、わからん！
どーゆー意味なの？
三つに取れたちゃうぜ？
1、ホントにオレといたい。
2、オレを傷つけないためのウソ。
3、Aがオレに好意を持ってる。
…一番可能性あるのって3じゃね？
A、オレのこと好きなんじゃね？
これまでのやつは、照れ隠しなんじゃね？
…まあ、ウソですけど。
A「だ、ダメかな？」
ダメ…じゃねえ。
オレは嬉しい。
でも、2だったら？
もし、Aがオレを傷つけないためにウソを
ついていたら？
それに騙されて、またAが辛い思いをすること
になったら？
それは、絶対にダメで。
でもでも、やっぱりホントだったら！？
……わからねぇ〜。
Aの言う意味がわからない。
なんでも知ってると、思ってたけど。
今はよくわからない。
前に藤ヶ谷に言われたか？
"北山って、その幼馴染ちゃんのことになると頭
回らなくなる感じ？"
たしかにそうかもな…
A「宏くん…」
あぁ！！！？
やっぱり、わからねぇ！！
宏「っ、どけっ」
裕「はうひっ！？えっ、ミツ？」
タマを押しのけて走る。
脚力には自信アリ。
A「宏くんっ！！また…」
Aのその言葉の続きは聞こえなかった。
ごめん、ごめんな。
オレ…お前のことになると頭回んねえんだわ。
どれが正解か、全くわかんねえの。
だから、逃げちまったけど…
取り返し、つけてくれるか？
こんなオレでも、もしこの逃げるって選択が間違ってても、また許してくれるか？
まだ、わかんねぇよ。
助けて。
また、Aと笑顔で話せたら幸せだ。
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作者名：苺パンダ | 作成日時：2019年1月3日 23時
