黒猫とドラキュラ ページ27
え…
いや、別にね!?
宏くんに守ってもらいたかったわけじゃないの!
でも、それは私と一緒にいることを拒否されたよう なもので。
この前、家に行っただけでもう許してもらえたかも
なんてバカな考えだったんだよ。
これが、現実。
あれは、ただ宏くんがコンビニのお弁当に飽きた。
それだけ。
A「守ってもらわなくてもっ、大丈夫!」
一人で行けるよ。
あの時とは違う。
裕太くんが変えてくれた。
優ちゃんと香ちゃんもいる。
って、あれ?
裕太くん?
裕「ミツが守らないなら…オレが隣に行くけど」
左隣の裕太くんが見てるのは私を挟んだ右隣の
宏くん。
オレが隣に行くけどって……どゆこと?
宏「それがオレの本望だから」
なに?
なにが本望!?
裕「ふーん。じゃ、もういいんだ?」
だからっ!!
なんのこと〜?
宏「………あぁ」
裕太くんから目線を外して答える宏くん。
……なんのことかわからないけど、嘘ついてる。
きっと宏くんは、いいって思ってない。
裕「あっそ。わかったよ、ミツの言いたいこと」
裕太くんの顔も曇ってる。
思いっきり険悪ムード。
その中で、一人話についていけない私。
なぜか香ちゃんも、その話を理解してるっぽくて。
もっと、うろたえる私。
と、とりあえずここは…
A「ひっ、宏くん?」
自分でもよくわからないけど宏くんにお助けを!
でも。
宏「なんでもねぇよ」
ほら。
宏くんの"なんでもねぇよ"はなんでもよくない時に
使われるから。
わかっちゃうよ、何かあったんだ。
裕「ねえ、Aちゃん!」
この雰囲気を壊すような、裕太くんの明るい声。
好きだな、そゆとこ。
A「なぁに?」
裕「やっぱり心配だし、一緒に宣伝しよっ?」
あ…、話が戻った!
裕太くん、心配してくれてるんだなぁ…
すっごい優しいよね、裕太くん。
A「いいの…?」
でも、やっぱり文化祭だし…迷惑とか?
裕「いーの。オレがそうしたいのっ!」
…それじゃあ
A「ありがとう、よろしくね!」
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作者名:苺パンダ | 作成日時:2019年1月3日 23時