黒猫とドラキュラ ページ18
裕太くんside
「はーい、ホームルーム始めるぞ〜」
[へ〜い]
みんな席に着く。
もちろんオレはAちゃんの隣で。
ミツはAちゃんの後ろ。
気まずそうな顔みたいなのしてるけど…
「えー、夏休み明けてからすぐだが…文化祭だ」
[うぇ〜いっ!!!!!!]
みんな大はしゃぎ。
オレもちょー楽しみだったし!
でも、心配なのはAちゃん。
うまくクラスに溶け込んでないのに、学校の
スペシャル行事なんて。
他の人たちは仲良くなってて、一致団結とか
言ってるけどそこにAちゃん入れてねーし。
その代わりと言っちゃなんだけど、お昼組で
円陣とか組んじゃってる(笑)
でも、オレと佐藤と西野は怒りに燃えてる。
こんなに素晴らしいAちゃんがミツの幼馴染
だからってイジメられてる。
みんなだって仲良くしてるじゃん!?
そのイジメのせいでミツが思いつめてAちゃん
を避けて、どっちも傷ついてるのを横目になんで
いい気味って笑ってられるんだろう。
Aちゃんに害を与えてない奴だって、イジメを
動かしてる奴たちに怯えてAちゃんのことハブ
っておかしい。
なのに一致団結とか言ってるんだよ?
どうかしてる!
激おこなんだけど!?
「えー、それでだが…実行委員を決めたい」
えー、実行委員?
あのちょーぜつ面倒臭いやつでしょ?
それは嫌だな〜
ま、オレには部活という逃げ道があるから!
みんな口々にやりたくないって言ってるし。
どうすんだろ?
その時だった。
?「神風さんがやれば〜?」
は?
?2「いいと思〜う♩」
は?
どゆこと?
は?
?「部活も入ってないんでしょぉ?放課後も
どうせ暇なんでしよ?」
は?
マジで意味わからない。
は?
もう、「は?」しか出てこない。
は?
佐藤も顔を引きつらせてる。
もちろんオレも。
ミツは言いたいけど言えない顔。
Aちゃんは目を見開いて口をパクパクさせてる。
…怖いんだよね。
?3「ね?いいでしょ?さっさとやれよ」
最後の一言は隣のオレだけがギリギリ聞き取れたと思う。
わかるよね?
もうオレ、プッツンだから。
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作者名:苺パンダ | 作成日時:2019年1月3日 23時