黒猫とドラキュラ ページ16
裕太くん、するどい…
あの日……宏くんの家に行った後。
たった一瞬
その瞬間だけ
フワッと
宏くんのかおりに包まれた。
「え」と言う間もなく
宏くんのかおりがちょっと残ったまま
温かみだけが消えた。
すぐにドアが閉まって
そのあともう、宏くんに会うことはなかった。
裕「ねー?なんかあったでしょ?」
それを頑張って隠そうとしたものの、こう
やって裕太くんにバレかけてる。
A「なんでもないよっ!?」
なんてないんだってば〜!!
…まぁ、あったんだけど…
バレたら社会的にヤバいことに…!
裕「教えてくれたってウィーじゃ〜ん!!」
え?
ウィーじゃん?
どーゆー日本語?
裕太くん語?(笑)
でもそんな手を使っても教えません!!
A「教えないもん!」
裕「あ〜〜!!やっぱなんかあったんだな!?」
やばいっ!
地雷踏んだ…?
もうっ、私のバカバカ!!
A「ないよぉ…」
何もできず、押されるだけ。
裕「お〜し〜え〜ろ〜!」
おっきい裕太くんがかがんでせがんでくる。
こんな時に、かわいい。
くっ…
ず、ズルイよ!
裕「ね、お願い♡」
そんな目で見られたら〜!!
A「もお〜っ!あったよぅ、ありました!」
正直にあったことをカミングアウト。
でも、もうこれだけだからねっ?
裕「何があったの〜?まさかミツ〜?」
うぐぐっ!!
またもするどい…
しかも宏くんってことまで!?
A「ち、違う…」
裕「え、本当にミツ…?」
A「え?」
なに?
裕太くん、どうしたの?
苦しそうな顔、してる。
A「どうしたの裕太く「なに?」え?」
さ、遮られた?
裕太くんに言葉…遮られたの?
裕「なんか…ミツに、されたの?」
え?
こっちを全然見ない裕太くん。
目、合わせてくれない。
どうしたの?
A「いやっ…」
裕「なにされたの」
低い声。
…まさか!?
A「えっ、引いた!?」
そんな奴って思われてる!?
裕「へ?」
A「やましいことなんて、してないよ〜!!」
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作者名:苺パンダ | 作成日時:2019年1月3日 23時