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Episode,15 失くしたモノと手に入れたモノ ページ7



亡くしたもの



……罪悪感、人の心、倫理観 et cetera。




手に入れたもの



……弟への愛、血鬼術、守りたいもの et cetera。






私は無意識のうちに深呼吸を繰り返した。
ここは自分の部屋の前の廊下だ。無惨が人目につかないように配慮してくれたのか、普段の廊下よりも薄暗い。

「珠世様っ、こちらです……!」
「こっちに怪我人が!誰か来てくださいっ!お願いします!」
「水柱様はどこですか?」
「胡蝶しのぶ、ただいま戻りました!カナヲは何処ですか?」
「愈史郎、こちらから周ります」
「わ、わたしもお手伝いします!」

さまざまな人の叫び声や、泣き叫ぶ声、刀のはじき合う音……。
血や土ぼこり、木が折れた匂いもする……。

逸る動機を押さえ、
もう一度だけ深呼吸をした。

耳をすませば、
こちらへと近づいてくる足音、声、唾が揺れる音がする。


「愈史郎、行きますよ?」
「はい。珠世さま」
「私が護衛するわ。素敵な二人を護れるなんてキュンキュンしちゃう!」


こちらへ来るのは3人。

声を潜めつつも、こちらへやって来るのは鬼の愈史郎と珠世と恋柱の甘露寺蜜離だ。
ここで私が困るのは、前の二人は前の世界で少しだけ見たことがあるが、恋柱に関しては戦闘シーンを見たことが無いという点だ。女性で柱だから強いのは分かる、きっと身体も柔らかいのだろう。

誰かいるのかと、3人分の6つの眼がこちらを窺っている。


『鬼狩りとはぐれ鬼が”鬼役”か?よっぽど鬼ごっこがしたいらしいな』

出来るだけ低い声を出すように心掛け、
私は挑発するように3人の方へ手を伸ばした。

『珠世に甘露寺に愈史郎か……』


刀を構え、
思い思いに戦闘態勢へと入る3人をあざ笑う。



『さ、遊戯をしよう。細やかな私からの贈り物だと思うが良い』






少しだけ無惨様っぽくなくなっちゃったな、と。
私は苦笑いをした。


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三千幸 - 雨雲さん» うへぇ、そんなに言ってもらえるとは光栄です……( 三甘*´艸`) (2019年12月9日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
雨雲(プロフ) - マジで最高なんですけど、、え、マジで(語彙力) (2019年12月8日 22時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - 蓮さん» アリガトウゴザイマス―――! (2019年12月3日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白いいいいいいいいいいいいいいい! (2019年12月3日 19時) (レス) id: 947501fbf1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三千幸 | 作成日時:2019年12月2日 21時

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