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「答えろっ!最近、俺のことを話す鬼が多くなった。この前もお前らのせいで多くの人が死んだ!自分のしたことが分かっているのか!」

叫んだ拍子に刀が揺れ、少しだけ私の頬に傷がついた。ややあって、じわじわと傷が治りだす。それを見た炭治郎が眉をひそめる。

(なんだ……?傷の治りが遅い?さっきまではすごく強い、鬼舞辻にそっくりな匂いがしていたのに。今は下弦の鬼よりも弱そうだ。下弦は陸にしか会ったことが無いけど)

私は傘を少し上げ、彼らに自分の顔が良く見えるようにした。炭治郎が顔をよく見て、はじめて無残様に会ったような表情になった。

「お前っ……!」
『私は鬼舞辻、鬼舞辻Aです。花札の少年……——————否、竈門炭治郎くん』
「なっなんで俺の名前を……」
「それに、鬼舞辻って」

顔を見合わせる2人に、微笑みかける。

『君はさっき、鬼舞辻無惨を知っているかと言いましたね。よく知っていますよ』

私がそう言えば、炭治郎は刀を少し下げ、哀しげな表情をした。善逸を庇うように立ちつつも、2人とも並ぶ。

「それは……その、こんなことを言ったら怒る思うが、君はとても弱い。確かに匂いは鬼舞辻にそっくりな醜悪な匂いだ」

おいコラ、主人公。
いくら主人公(CV:花江夏樹)でも許さんぞ。私の推しの匂いを何だと思ってるんだ。あれだぞ?無惨様、めっちゃ良い匂いするからな。覚えとけよ?
(何の匂いかは知らない)

「俺は自分のことを十二鬼月と勘違いしている鬼と戦ったことがある。君はその鬼よりも弱い!」

流石に、「弱い弱い」いいすぎだろ。キレるよ?血気術は一つも使えないし、体も弱いけど。

「た、炭治郎ぉ、そんなに弱い弱いって言っちゃだめだよォ〜。お、俺たち殺されるよ〜」
「大丈夫だよ、善逸。どんな鬼が来ようとも、俺は必ず勝つ!」

まあ、炭治郎の言いたいことも分かる。つまり寵愛を受けているようだが、それは全部勘違いなのではないか、と言いたいのだろう。
そんなことはない。
だって私は無惨の姉なのだから。

ふと、森の奥を見れば童磨が手を振っていた。そろそろ無惨様が帰ってくるころなのだろう。

『では、弱い弱い鬼は退散いたしましょうか』
「っ!待て!」

私はひらひらと手を振ると彼らの視線から逃げるように、素早く闇に溶けこんだ。

『ありがと、童磨』
「んー、なかなか面白かったから、今度のお出かけも誘ってよ」

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まゆゆ(プロフ) - 無惨のテンション高めな感じの時は仮面ライダー電王のモモタロスを想像してしまうw (4月30日 23時) (レス) @page12 id: d6c6f36b97 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 三千幸さん» 見てきます!陰キャ組とか無常とかいいですよね… (2019年11月21日 19時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ソフィアさん» はい!今、同名で2作品 書いて投稿しています。リッパー落ちとヤンデレ短編集ですが宜しければ読んでください!陰キャ組、白黒無常、写真家が好きなんです!……端末を持っていないのでゲームはやったことないんですが。 (2019年11月20日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 第五人格知ってるんですか?! (2019年11月19日 22時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ミサモさん» そうですよねぇ。(*´▽`*) (2019年11月18日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三千幸 | 作成日時:2019年11月5日 20時

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