【銀魂】トリップしちまったんだけど2

誰にでも心配をかけたくない人はいる ページ29

ガラッ


玄関の引き戸の音がする。


｢銀さん！神楽ちゃん！｣


｢新八ィ！早かったアルな！｣


応接間から神楽が叫ぶ。


走ってきたのか新八は肩で息をしながら応接間に入ってくる。


｢おーし、新八。早速だがどうするか話し合うぞ｣



_______________


話し合った結果、やはり直接面と向かって荷物をもらいに行くしかないだろうという結果に至った。


相手が男だということしか分からない点や、受け渡しに来る人数も複数なのか単体なのか分からない。


こちらが変な手を使って相手がなにをするかも分からない。


｢銀ちゃん、そろそろ出るアルか？｣


｢そうだな…｣


俺は時計に目をやる。
今は四時三十分。早めに出て損することはないだろう。


俺の中で一番気になる事。


なぜAが関わっているのか。


さっきも言った通り、Aはまだこの世界に来てからあまり日は経っていない。


Aが出かけた時、Aが相当な悪行でもしない限り、Aが関わることはない。


Aは一人で出てかけて行った後はいつも神楽にその日あった事を話している。


その話を横で聞く限り、そんな悪行はしていないようだし、嘘をついているようにも見えなかった。


なぜ…｢銀さん！銀さん！｣


｢…へ？｣


｢銀さん、考え込みすぎですよ！そろそろ行きましょう！｣


｢そうアルヨ！こっちは準備万端ネ！｣


いつの間にか二人共玄関で靴を履いて待っていた。


｢…お、おう、行くとするか｣


長椅子から立ち上がると自分の机の上に紙が置いてあることに気づく。


どうやら神楽がAに手紙を書いたらしい。


…あ、帰ったらAの作った昼飯、食いてぇな…書いておこう。


書いているうちに神楽の名前が妙に長いことに気づく。なんじゃこりゃ。…真似しよう。

字が雑になっちまったけどいいか…

俺は気づきやすいように長椅子の上に置き手紙を移動させる。


｢銀さーん！はやーく！｣


｢おう、今行く｣


自分も靴を履き、三人で外に出た。



Aにだけは、心配かけさせたくない。

三人は同時に思った。

母ちゃんみたいな世話焼きがクラスに一人はいる→←最近は黒電話使ってる人見ない

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