佰漆拾参 ページ23
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『はぁ!?"六ヶ月間の休暇命令"!?はぁ!?!?』
鬼を斬る事は禁止、
刀を持つ事も禁止、
打ち合いの稽古を付ける事も禁止、
血鬼術を使う事も禁止……
信じられんのだがッ!!!!!!!
と手紙を破きそうになったが既の所で踏みとどまる。
小「おい煩いぞ!!大声を出すな身体に障る!」
私に負けじと大声を出して、小芭内が部屋へと戻ってきた。一人だ。あの二人をとりあえず帰してくれたのだろう。
『だって見てくれ小芭内!!六ヶ月!六ヶ月だぞ!?私が寝ていた期間を含めれば、一年だ!ありえない!!』
布団から這い出し小芭内に詰め寄る。見てくれこれを。
小「お館様も相当責任を感じておられるんだ、至極当然と言えるだろう」
たっ、確かに、手紙の中でもめちゃくちゃ謝られてたけど!!語彙の限りを尽くした謝罪文並べられてたけど!!!
『だが全て私の選択だ、働き続けたのだって、花柱を庇い倒れたのだって私の選択だ。それに今回上弦の弐と出会したのは本当に偶然だった。運が悪かっただけだ』
小「姉様、」
『今回のこと、お館様に非は全くもって無いと証明出来れば撤回して頂けるだろうか。そもそも私の身体はもう治って、』
小「いい加減にしろ…ッ!!!」
__パシンッ
『いっ……!?』
驚きで反応が遅れた。ひりひりと頬が痛む。
ぶ、打たれた。頬に加えて首も少々痛む。本気でやりやがった…
小「姉様はおかしい。狂っている。死にかけたんだぞ。散々人に心配をかけておいて、なんという言い草!」
『だっ、だって、』
小「言い訳など聞きたくない!」
『ちがう、始まってしまったんだ…』
そう、お館様の手紙に書かれていたのは、休暇命令の旨だけではなかった。
"自らの力で、自我を保つ鬼が現れた"
"鬼殺隊の希望となり得るだろう"
……原作開始の、合図だ。
『…これからもっと、人が死ぬ』
もう半年も休んでいる場合ではないのに。
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らっつ - 久々に見に来たら更新されてびっくり。素敵なお話をありがとうございます! (8月31日 22時) (レス) @page25 id: c7494693fb (このIDを非表示/違反報告)
透水 - 終わり!?続きは無いのでしょうか… (7月21日 13時) (レス) @page25 id: e8fae7b723 (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - 面白いです、続き待ってます!! (7月21日 0時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ppp - 更新、本当にありがたいです!いつまででも待っております。更新よろしくお願いします! (7月20日 10時) (レス) @page25 id: 746217eb38 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - うん.....泣きましたぁ( ;∀;) 本気と書いてマジで (6月15日 14時) (レス) @page25 id: 91d89c4fce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年6月4日 20時