箱推しなので箱ごと守ろうと思う 壱【鬼滅の刃】

拾参 ページ13

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芙蓉さんから受け継いだ術。



人の怪我を自分に移す血鬼術。




どうやら鬼の性質も少し受け継いだようで、人より怪我の治りが早くなった。



瞳に紅い水芙蓉が咲いたあの日からだ。



色々と試し調べたところ、痛みだけを移したり、治す部位や程度など、調整できるらしい。


ひぇ〜私血鬼術使いこなしてる〜！！

すごくね！？テンション上がるわ！！



陽の光は全く問題ないし、食べ物だって変わらずだ。量は少し増えたけど。




良しとしよう！！！(煉獄ボイス)







偉いね〜偉いぞ〜〜と就也くんを撫でていると、ふと昨日は感じなかった視線が刺さる。



あ、もしかして昨日はいなかった上二人かな？



特に何を考えるわけでもなく振り返った。






『………………』





実「……………」



玄「………………」







『……………(！？！？！？！！？)』





さねみん！？！？？げんや！？！？？！？



ここ不死川ハウス！？！？！？！？



最推しの家！？！？！？！？！？！？！？




はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜(合掌)







＿＿＿＿＿＿＿＿＿







実弥side









就也の頭を撫でまくる女の顔をただ呆然と見ていた。



さっきまでの刀さばきからは想像できないほどの、言ってしまえば弱そうな顔。

虫も殺せないような優しい顔で就也に笑いかけている。




ホントにコイツがさっきの狐面か……？





ふと俺たちに気づいたそいつが、優しい笑顔のままこっちを向く。






目が合った。






実「…っ…………」





なんだこれ。



目が離せない。






『………………』




そいつは何も言わないまま俺と玄弥を交互に見る。何を考えているのだろうか。




『……えっと』


実「！」



マジか。喋った。どうしよう。



『はじめまして』



実「…お、おう…………」

玄「…さっきの男はどうしたんだ？」




おうってなんだよ…弟の方がまともに喋れてるってなんなんだよ……




女はキョトンとした表情を見せたあと、また笑みを浮かべて言った。その顔はどこかぎこちない。



『あー、街の外れにある森に放り投げて来たんだけれど……まずかったかい、あはは……』



実「…………」


玄「……………」




……マジか。





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