箱推しなので箱ごと守ろうと思う 壱【鬼滅の刃】

拾漆 ページ17

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はい、悲鳴嶼さんを無事連れ出すことに成功。



いや、無事っていうか、なんかまだ許可とってなかったみたいなんだけどね！！ははは！！！！



死刑執行三秒前みたいな状況だったからめちゃくちゃ焦って乱入した結果、乱闘後みたいな惨状になってしまった。

怪我人は出してません大丈夫(多分)。


やらかした感はあるけどお館様がねじ伏せてくれるっぽいのでよしとする。





『いたいのいたいの、とんでこい』



ろくな治療を受けていないのではと包帯を持ってきておいてよかった。

悲鳴嶼さんの頭に包帯を巻き、術をかける。


傷がなくなったら不審に思われるから、とりあえず痛みだけ移しておいた。


これが割と痛いのよ。「飛んでこい」はできても「飛んでいけ」はできないからね。禿げたかと思った。




悲「……君は……」


『遅くなってしまい申し訳ございません。AAと申す者です』



なるべく優しい声を心がけ、返答する。



悲「処刑は……？」


『ありませんよ。本来あるべきではないものでしたから』


悲「……助かった、のか…」


『…悲鳴嶼さん、貴方には今から私と共にお館様の元へ向かって頂きます』






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






お「君が人を守る為に戦ったのだと私は知っているよ。



君は人殺しではない」



悲「………………」




『…………………』





うんうん、感動のシーンだね。



私がここにいていいのかはわからんけど。





お「Aも、ありがとう」


『はっ……失礼ですが、お館様。御体の調子はいかがでしょうか』


お「あぁ、このところ調子が良い。Aのおかげだね、ありがとう」


『それはよかった…お大事になさってください』






お館様が退室した後、悲鳴嶼さんを藤屋敷に案内した。



悲「……お館様は…何か病を患っているのか…？」


『あれは、呪いの類でしょう…治療法は確立していないんです』


悲「しかしお館様は、調子が良いのがAのおかげだと言っていた…」


『…ふふ、ちょっとしたお呪(まじな)いをかけているだけですよ』




お館様には、私の身の上話などは全て(トリップ以外)話した。

その上で、私に呪いを移させてもらっているのだ。


どんな影響が出るかは分からないが、私に移しても今のところ何の症状もない。産屋敷家以外には効かない呪いなのかもしれない。


剣士に現れる痣も含め、現在研究中だ。




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