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『悪いわね!』
「悪いな旦那!」
ジェイコブと声が揃った。ジェイコブは拳で私はヒールで顔面を蹴り飛ばしたからナーラクは吹っ飛んで行った。
「工場のボスに似てたんでな」
ジェイコブはそのままもう1杯酒を仰ぐとティナとクイニーに連れられて姿くらましをした。
私も姿くらましをしようとした途端、マクーザから放たれた魔法が当たりそうになり避ける。
「A!」
『早く逃げなさいよ!』
「それは君にも言えることだ!」
ニュートが走って来るから私もニュートに向かって走る。お互いの手が触れ合った瞬間、姿くらましをして間一髪で逃げた。
私たちはそのまますぐにメイシーズ店に来ていた。
私服に着替え、外から店内を覗くとカバンや物がひとりでに宙を彷徨う。
ドゥーガルがいるのに確信をついて店に侵入する。
が、さっきからニュートが私の手を離してくれない。
ずっと腕を組んでいる状態だから歩きにくい。
離そうと思っても余計にくっついてくるだけだ。
カバンの跡を追うために物の陰に隠れて様子を伺う。
「デミガイズは普段は大人しいんだ。でも怒らせると凶暴になって噛み付く」
ようやく姿を現したドゥーガルは色んなものをカバンに詰め込んでいく。
「君たち3人はあっちに回って。なるべく予想しにくい動きをして」
ティナ達はそっと回って離れていく。
『ニュート』
「しーっ、後でたっぷり話は聞くから」
笑顔でそう言うニュートに口を噤む。
あのニュートを怒らせたかもしれない……
建物内に動物の鳴き声が響き渡る。
『ドゥーガルの目的って…』
「あぁ…」
姿を見せてドゥーガルの後を追うと、こっちに来いとでも言うかのように私たちの方を見て階段を昇っていく。
足音をあまり立てないようについて行けばドゥーガルはカバンの中からなにかを選んでいる。
『…ここにいたのね』
ニュートはそっとトランクを床に置く。
ティナとクイニー、ジェイコブ3人も合流して上を見れば驚いた顔する。
天井上には巨大なオカミーがいるから。
「なにしてたの?」
『ドゥーガルは子守りをしてたのよ…』
「オカミーは伸縮自在なんだ…広い場所があればそれだけ大きくなる」
ニュートがそっと手をさし伸ばせばオカミーはそれに近づく。
だが、それと同時に一瞬ドゥーガルの瞳が青くなったのに気づいた。未来を見たんだきっと。
そう思い、よそ見をしてたら近づいてきたクイニーが何かを蹴ってしまったのか鈴の音が鳴り響いた。
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紅月@aile(プロフ) - 初コメ失礼します!映画沿いで主人公ちゃんとニュートの絡みにドキドキしながら読んでました!何より、文才が凄くて感動しました!2作目も読みたいです! (2022年5月16日 17時) (レス) id: 1bb58b29e8 (このIDを非表示/違反報告)
ロッカルキングボーン!(プロフ) - 初めてのコメント、失礼します!本当に本作品が大好きで、本当に最高でした…!主人公ちゃんとニュートの関係性も最高ですし、なにより文が読みやすくて本当に素晴らしいの一言に限ります…!この作品を書いてくださり、そして公開してくださりありがとうございました! (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: c839c729ee (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - はじめまして!1作目完結おめでとうございます!!いつも楽しく拝見していました。是非2作目も読みたいです。よろしくお願いします! (2022年5月12日 0時) (レス) @page50 id: 619933edc5 (このIDを非表示/違反報告)
koropochi0125(プロフ) - 2作目お願いしてもいいですか? (2022年5月11日 21時) (レス) @page50 id: f7a260b65c (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 初コメ失礼します!!完結おめでとうございます!!2作目も楽しみにしています! (2022年5月11日 18時) (レス) @page50 id: 6427fd8af0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるっぷ | 作成日時:2022年5月1日 20時