人違い流行ってんのか！ ページ3
左手に取り付けた剣が外側に弾かれたことで、スクアーロの注意がそちらへ向く。その隙に横を駆け抜けて、山本のバットを蹴り上げキャッチして構える。矛先に見据えたスクアーロは鬼のような形相でオレを睨みつけていて、怒気とも殺気とも取れる威圧感を放っていた。まるで親の仇でも見るような目だ。まったく身に覚えがない。
「どーしてもオレの邪魔をしてぇらしいな、このクソガキがぁ！！」
「いや、あなたの邪魔っつーか、人死にとか並盛の風紀に関わるんで…とりあえず剣はおろして、話し合いで解決しません？なんで二人は戦ってるんです？」
「風紀だぁ？おちょくってやがんのか！このオレに剣を向けたなら、覚悟はできてんだろうなぁ！！」
「ダメかーーー！！！」
一瞬で間合いを詰められ、繰り出される攻撃の雨に対処する。受け止めて、弾いて、流して、払って。己がどのように戦えば「守りの剣」足り得るか。雨月に学んだことを思い出せ。
スクアーロの動きを観察する。瞬きさえ惜しい。一瞬の中に見落とす情報がないくらい、集中してよく見ておかないと、この強者には敵わない。実戦の場数、命のやりとりにおいて、プロの暗殺者と稽古をつけられただけのオレとではこちらが劣る。
ガキン！ひときわ強く踏み込まれて、咄嗟に鍔で受け止めた。男女での力の差と、オレより高身長のスクアーロが上から体重をかけてくることで、じわじわと負荷が大きくなる。睨み合いを続けてもこちらが不利だが、すぐ後ろに倒れる山本が危ないので後ろには引けない。
火薬を使われるかも、と少し焦るも、相変わらず怖い顔のままのスクアーロはお喋りを優先した。
「ゔお゛ぉい、思ってたより動けるじゃねーか。オッタビオのやつは剣の稽古までつけてくれたのかぁ？」
「は？」
言っていることに身に覚えがなさすぎて、力が抜けかけた。なに？オッタビオって、隠し弾(小説版)
のキャラじゃん。ヴァリアーの元副隊長でボンゴレの幹部の。時系列的にもう死んでるんじゃなかったか？一切関わりがないんだが？
本気でわからない顔をしても、スクアーロはお構いなしにべらべら喋る。
「約束通り生かしといてやったってのに、わざわざ命を捨てにくるとはなぁ。隊員の肩書きまでくれてやった恩を忘れたか。オレに盾突いたらどうなるか分からねーほど馬鹿だったらしい。つくづくてめぇの考えてることは理解できねぇぜ、ミヤビ！！」
いや人違いその2！！！そして情報量多っっっ！！！
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卯月伍(プロフ) - 暁月臨さん» ありがとうございます！下手すると数ヶ月とか挟んで急に投下するスタイルですが、続きを待っていてくださる方がいると思うとモチベが上がります！ (12月21日 20時) (
レス) id: cac572832d (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - めっちゃ好きです…！続き待ってます！！ (12月12日 14時) (レス) @page30 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月伍 | 作成日時：2020年11月14日 12時
