雷撃隊 ページ13
イーピンの限界速度に合わせて走る。重心の位置を考え、ランボを前に持ってきてフゥ太に抱えさせ、それをオレがお姫様抱っこする形におさまった。ちょっと髪の先切られたっぽいので、逃げ切った暁にはひと蹴り入れてやろう。
前方に人影はない。ツナたちが駆けつける前に対峙場所に着いてしまいそうだ。イーピンが戦闘挟まなかったから時間ズレたのかも。次の角を曲がったら、後は一直線のひらけた道になる。
「あ、」
ふと、ランボの頭が目に入る。ランボ自慢のモジャモジャの中に光るのは、雷のリングと、手榴弾。いいもんみっけ！！
拝借して口でピンを抜き、片腕がきついので素早く後方に投げた。子供が持ってていいもんじゃないから、相手も油断したらしい。「しまっ…」と聞こえたかと思えば、ドガァン！！！と派手な爆発音が響いた。爆風が追い風になって、いい感じに速度が上がる。角を曲がる直前チラと振り返ると、黒マスクの暗殺者はのびていた。
「あっ！ツナーーー！！！」
「鈴兎！？」
少し先にツナとリボーンが見えて、大声で呼ぶとあちらも気付いてくれた。
「よかった、チビたちについててくれたのか！！」
「まだ安心すんな、そこの角で一人撃退したばっかなんだから！」
「ひぃっやっぱり敵いたのーーーー！？」
表情をコロコロ変えるツナを見てほっとした様子のチビたちを降ろす。背中を押せばツナの方に走っていったので、オレは心置きなくシリアスモードで敵の気配を探った。左右から挟むように近づいている。狙いはチビたちじゃなくてオレのようだ。
「幻術で…あ？」
対処しようと構えたところで、ふと、見知った気配を察知して一歩後ろによける。屋根から飛び降りてきた左の敵が吹っ飛び、右から来た敵はボムで墜落したのち竹刀が出していい威力じゃない一撃で倒れた。
「極限無事だな鈴兎！！」
「子守女、お前いつも子守してんな」
「月ヶ瀬、もー大丈夫だぜ」
「あ、ウン」
ふっつーに合流できたな。オレを守るように囲まないでほしい、姫プか？オレ騎士なのに！
みんながそれぞれ強くなったのを感じつつ、ツナとも合流してY字路の分かれ道前にたどり着いた。ランボの危機感のない態度に呆れて、無事でよかったと笑う。けれど、了平くんの「楽勝」の言葉を嗜めたリボーンが新たに敵を察知した。
男が、森を飛び越えて着地する。
「…お前たちがやったのか」
幹部の一人、レヴィだ。下っ端とは別格の威圧感に、オレも警戒を強くした。
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卯月伍(プロフ) - 暁月臨さん» ありがとうございます！下手すると数ヶ月とか挟んで急に投下するスタイルですが、続きを待っていてくださる方がいると思うとモチベが上がります！ (12月21日 20時) (
レス) id: cac572832d (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - めっちゃ好きです…！続き待ってます！！ (12月12日 14時) (レス) @page30 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卯月伍 | 作成日時：2020年11月14日 12時
