さんよんはち ページ7
ヒナコ「っ？」
ソウは私たちの元に近づくと、ひなこちゃんの腕を私の胸ぐらから引き剥がす。
そして、背中に私を隠すようにヒナコちゃんと私の間に立った。
『ソウさん...』
ソウ「オリは、そういう奴じゃない。」
痛かった心が、温かくなる。
この背中が、とても頼もしい。
_あぁ、1人じゃ、ないんだな。
ソウ「たしかにオリは猫かぶりで嘘つきで脳筋だし、」
『ん？』
ソウ「頭いいとこもあるけど脳筋プレー多いし危険を顧みず行動するしめんどくさいとこもあるし口も悪いし女子力なんて欠片ほどもないけれど、
......けど、誰よりもお人好しで優しいオリは、自分たちだけが生き残りたいって理由で行動するなんてことは、絶対にしない。」
ヒナコ「っ.....」
『いや、おい待てこら。いい雰囲気っぽくなってるけど今の前半バチくそに悪口だよね？お？喧嘩なら買うぞ？？』
ソウ「悪口じゃなくて事実を言ったまでだよ。ほんと喧嘩っぱやいなあ、そういう所が女子力ないよね。」
『あっれーなにこの腑に落ちない感。助けられたんだよね？私助けられたんだよね？』
キサラギ「ヒナコ、つまりそーゆーこっちゃ。」
まだ腑に落ちずにむくれていると、キサラギさんがヒナコちゃんの隣に立った。
キサラギ「偽善者とか、騙すとか、そういうのとちゃうくて、九重オリはそういう奴ってわかったから、俺は信じたいねん。アイツらも、俺らも殺させないなんてクサイ台詞言ったこいつを、俺は、信じたい。」
ヒナコ「......。」
『っ、』
突然視界がぐらついた。
体が傾く。
やば、そういや、血出てたんだった。
あー忘れてた。動きすぎてしまったかも知れない。
ただでさえ果てのない天井が遠のく気がする。
あぁ、こりゃ床に頭打つな、なんて思って目をつぶった。
『....あれ？』
しかし、いつまで経つまでも痛みはこない。
不思議に思って目を開ける。
ソウ「.....ばかなの？」
すると目の前にあったのは、呆れた様子のソウさんの顔。
『ん？』
一瞬思考停止。
しかし直ぐにソウさんが私の体を受け止めてくれたんだと理解した。
『....』
ソウさんへの思いに、前よりも自覚を持ってしまったせいだろうか、というかそれしかない。
ソウ「...ん？オリ？」
『そういう所がずるいんだよなぁ...』
ソウ「わっ、ちょっ....」
顔を見られたくないのもあって、私は欲望のまま、ソウさんにもたれかかった。
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りんご - とっても面白いよ！すごい👍 (8月25日 20時) (
レス) @page31 id: f7d2b3461c (このIDを非表示/違反報告)
こすなる(プロフ) - ｸﾗｲﾔさん» ありがとうございます！ (2021年6月7日 22時) (レス) id: 96081c9a3b (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - 天才的な神さん» ぇぇぇぇ…………控えめに言ってめえっっちゃ嬉しいです…………ありがとうございます！！！！！！！ (2021年6月7日 20時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
天才的な神 - えええええ・・・投稿がお早い．．．控えめに言ってめっっっちゃおもろかったですちゃおもろかったです。尊死(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 6b665a50b2 (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - フルーツオレンジさん» お待たせしましたー！！これからも頑張ります！! (2021年6月7日 7時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2020年8月17日 12時
