ヒャクロクジュウナナ話 第三者視点 ページ22
アサシンが主だってセイバーと竜牙兵の相手をしている。
令呪による縛りもあるが自身のマスターであるAを守るためゆえ、衛宮士郎と遠坂凛の側に彼女を寝かせたのもあった。
戦況は長引けば長引く程アサシンの
しかしこのような所で長々と時間を割いてあげる程キャスターは優しくはない。
「令呪を以って、この令呪と契約中のサーヴァントに命じます」
『!』
「私の元へ現れなさい」
Aから奪った天秤の形のような令呪が一画、キャスターから消失した。
警戒するようにアサシンも士郎も凛も、周囲を見渡すが現れる気配はない。
やはりAの言う通り、元々彼女の左手にあった令呪は第四次聖杯戦争以降誰とも契約していない状態だったのだろう。
ゆえに現れることは──。
『!』
突然の閃光と轟音。
それはキャスター達と、アサシン達の間に突如として現れた。
多大な熱量があったのだろう。
それの周囲の水溜りは一瞬にして蒸発して水蒸気へと変わった。
水蒸気の中、薄らと浮かび上がるシルエットは片膝をアスファルトの上に付けている、
両手には長い棒状のもの、それこそ槍のようなものを握っていて。
晴れ行く煙の中で見たその姿を、目を剥くセイバーは記録の中で見た覚えがあった。
第四時次聖杯戦争のランサークラスで召喚に応じた英霊。
フィオナ騎士団の一番槍、輝く
その人であった。
「何故……」
「やはり違う英霊とも契約していたようね、その娘は」
驚くセイバーと、戦力が増えたことに対する笑みを浮かべるキャスターの傍ら、水蒸気がまだ漂う場所でディルムッドは立ち上がるとゆっくりと周囲を見渡した。
多数の竜牙兵、セイバー、アサシン、凛、士郎。
そしてアスファルトの上でぐったりと倒れているA。
左手の甲からは赤々とした血がまだ流れ出ていた。
「見た所、貴方槍の英霊ね」
ゆっくりとディルムッドはキャスターの方へと向く。
「丁度いいわ、そこのアサ……ッ!!」
一瞬でキャスターとの距離を詰めた彼は右手に持った赤い槍を振るい、突きの動作を一つ。
余りの速度にキャスターは一瞬目を剥くが、直ぐ様自身の宝具にてその鋭い突きを防いだ。
「貴様か、この方と俺の繋がりを奪った者は」
静かに、底冷えするような声でディルムッドは言った。
視線をキャスターの右手の甲へと注ぎながら。
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翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます! 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました!続編お待ちしております! (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月8日 9時