ヒャクロクジュウロク話 第三者視点 ページ21
セイバーの相手をしていたアサシンは、
ひらりと蝶のように空に舞って攻撃を回避したキャスターは、愉快そうに口を歪める。
「マスター！ ッA！」
「……」
声を掛けるがAは虚な目でキャスターを見上げて、血を流し震える左手を伸ばす。
「かえ、し……て……」
水の拘束が解け、雨に濡れたアスファルトへと倒れそうになるがその前にアサシンが支えた。
それでもなお、Aは手を伸ばし続ける。
「かえし、て……。わたしの、た……せ、もの、かえし」
がくりと意識を失ったAにアサシンは何度も声を掛けた。
呼吸音がするため気絶したのだろう、だがキャスターに何かされたに違いない。
「キャスター！ てめぇ、マスターに何をした！」
「ただ令呪をもらっただけよ。安心なさい。それ以外は何もしていないわ」
証拠と言わないばかりに、キャスターの手袋の右手の甲には天秤を象った令呪が三画浮かび上がっていた。
令呪はマスターの魔術回路に根付いており無理矢理取るには、一番簡単な方法は令呪がある手首を切り落として奪うこと。
だが彼女はキャスター、神代でも魔女と言われた魔術師。
身体に多少の傷はできるが比較的まだ安全に令呪を奪うことは可能である。
更に言えばAから令呪を奪った際に、この令呪と契約中のサーヴァントの契約権も再契約という形で奪い取ったのだ。
再契約という形ゆえ、聖杯により令呪を再分配されたために元々の一画ではなく三画、キャスターに与えられた。
新たに繋がった
蹴り飛ばされたが起き上がったのだろう、セイバーが悲痛そうな表情で自身の元マスターへと再度斬りかかるのを、アサシンはAを左腕で抱えながら空いた右腕で防ぐ。
「すまない、すまないアサシンッ」
「……」
あえて何も返すことなく、右腕だけでセイバーの剣を弾き返し再度その胴に鋭い蹴りを入れるアサシン。
「っセイバー！ グッ」
「坊主、お嬢さん、マスターのことを頼むな？」
濡れた地面に寝かすのは忍びないが、片手でやりあえる程セイバーは弱くない。
二人の返答を聞くより先にAを濡れたアスファルトの上に寝かし、頭を撫ぜた。
「……ごめんな」
懺悔のように謝罪をしたアサシンは直ぐ様襲ってきた竜牙兵を殴り消した。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (
レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます！ 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました！続編お待ちしております！ (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます！ お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2020年8月8日 9時
