ヒャクニジュウゴ話 ページ29
目を見開く女性、いえ少女は非常に、私自身見覚えがあった。
十年前、セイバークラスとして現界した我が国の大英霊。
ブリテンの王こと、アーサー・ペンドラゴン。
その人であった。
まさかまたお会い出来るとは、私自身思っていなかった。
「……知り合いか?」
「十年前に少し」
「なるほどなぁ」
尻目で私を見てくるアサシンは以前に私が第四次に参加していたことを知っているため、その反応なのだろう。
少し私を見て驚いていたセイバーだけど、何かを思い出したのだろう。
はっとしたようにアサシンを見て退いてほしいと言う。
「生憎それは出来ない話でな。俺とマスターは
「ならば、推し通るまで」
見えない剣──エクスカリバーを構えたセイバーに、落ち着いてと促すが首を横に振られる。
「私のマスターの危機なんだ。貴女と言えどもこればかりは」
「マスターの危機?」
「えぇ。ゆえに、通してもらいたい」
強い目で私とアサシンを見るセイバーに、どうするという風に見てくるアサシンに、どうするかと悩む。
セイバーには十年前に助けていただいた恩があるけど、それは十年前のセイバーであり今目の前にいるセイバーではない。
サーヴァントは記憶として覚えている訳ではなく、記録として書かれるだけ。
ならば。
「申し訳ありませんセイバー、私もアサシンも此処を任されております。お帰り願ってもいいでしょうか」
「……やはり無理矢理通るしかないか」
「アサシン」
「よしきた」
セイバーのマスターには申し訳ないけど、此処を通させる訳にはいかない。
何故キャスターの元にセイバーのマスターがいるのか、それは不明だけど今は此処を誰も通させないことが先決だろう。
構えるアサシンに、セイバーは見えない剣を持ってすり足でアサシンへと徐々に近付いていく。
痛い程の静寂に、風が一瞬凪いだ。
その瞬間に両者は消える。
いや違う、ただ見えなくなっただけだった。
彼方此方から刃と籠手が交わった際に発生したであろう、火花と金属音が見えたり遅れて聴こえてきたりする。
常人の目では見えない程の激戦が今目の前で繰り広げられているのだ。
「(アサシン、セイバーの真名は騎士王ことアーサー・ペンドラゴンです!)」
「(だろうな! あとマスター、もう一騎サーヴァントが近付いてきている。どうにか止めるがそうなるとニ対一になる。どうする)」
「!」
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時