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学園のプリンセスの秘密【ar ×ym】 ページ48

「あ。大貴の彼女」
「だーから俺に彼女なんていねぇから」



裏庭には1人の男子生徒。
そこへやって来たもう1人の男___山田涼介。

この男で溢れかえった男子校で保健の先生を抑えて“学園のプリンセス”と呼ばれている。

毎日のように呼び出されては告白をされている。
でも誰も了承の返事をもらってない。
さぁー。なぜでしょう。



「ほんと懲りないねー」



おそらく待っていた男子生徒は今から告白するのだろう。
そんな2人の様子をいちごミルク(奢り)(半強制)を片手に窓から見下ろす同じクラスの知念侑李。



「あ、手紙渡した」
「んー古典的」



山田がスッ…と手紙を受け取ると急足でどこかへ去ってしまった男子生徒。
取り残されたそいつは手紙をじっと見つめている。
後頭部しか見えないけど…今回はどんな返事をするのかな。










「で?」
「え?」



放課後。人通りの少ない下校道。
同じ背丈の男2人が肩を並べて歩いている。
隣のこいつ__山田はいちごミルク(奢り)(自主的)をちゅ…と飲んでお昼のことなんて忘れているかのように呑気にしている。

こっちはイライラしているというのに。



「告白の返事。なんて言ったの?」
「ぇ、な、なんで知って…、……告白なら断ったよ。当たり前じゃん」



ふーん。当たり前、ね。
俺は知ってるからな。断る言葉が決まって『ありがとう。付き合うこたはできないけど嬉しかったよ』なのを。
そんなんだから次々と変な虫が寄ってくんだよ。



「いいか?お前は俺の。期待させるようなこと言わなくていい。相手が傷ついてもいい。次から振る時はちゃんと振れよ」
「わ、かった…。ちゃんと振るよ」



あ、。
やっちゃった…。怖がらせてしまった。
俺の悪い癖。



「ご、ごめん…」
「いいよ。…そのかわりー、コンビニでアイス奢って貰おうかなっ」
「はっ…!おまっ……。はぁ…わかった。わかったよ」



学園のプリンセスはみんなのもの?

なわけないじゃん。
俺とプリンセスが付き合ってるのは2人だけの秘密__。

・→←ご主人様【ar × ym】



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作者名:ArYm0129 | 作成日時:2022年9月15日 17時

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