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36.侵入者 ページ41

貴方side

貴方「…ひ、日向くん…」


思わず棗を呼び止めてしまった私は、ハッとして自分の口を手で押さえる。

後悔しても遅いのは当たり前。

棗は足を止め、半分だけ私の方を振り返った。


貴方「…ぁ…あの、暗いのが…その…怖くて…
あの…火…とか、出してくれたり…しないよね…?」


私はしぶしぶ呼び止めた理由を言う。すると、棗は思いのほかまともな返事をしてくれた。


棗「……敵に見つかるから火は出せねぇ。
…まぁ、その前にてめーの鈴が五月蝿いけどな」

貴方「う”…これは私の意思で付けたんじゃないってば」


ん…?ちょっと話してたら怖いのがマシになってきたかも…?


棗「…行くぞ」


それが伝わったのか、棗はまた歩き出した。

心なしか歩くペースもゆっくりになっている。


貴方「あっ…待って」


そう言いつつ私は棗を追いかけ、やっぱり本当は優しいんだな、と考えていると、…前方から人の気配がし始めた。


貴方「日向くん…前になんかいるよね」

棗「…そりゃいるに決まってんだろ。…敵だ。
……とりあえずお前は俺の後ろにいろ」


そう言って棗が私を庇うように前に出た時、長くて暗い廊下に男の声が響いた。


敵1「侵入者発見!アリス学園の生徒だ!」

敵2「一人は黒ネコだ!気を付けろ!」


そして、前からスーツ姿の大人達が20人程走ってきた。見るからに全員男だ。

それを見た棗はアリスを発動させ、炎が私達の周りを覆う。

成る程、これで敵を近づかせないってわけね。


…そして私はずっと気になっていたことを棗に聞くことにした。


貴方「…あのさ、ペルソナはああ言ってたけど……まさか殺さない…よね…?」

棗「……そんな事言ってたら死ぬぞ、お前」


え…?どういう事…?

──と思った瞬間、『パン!』と乾いた音が響いた。

廊下の壁に穴が開いたのを見て、私は身の毛がよだつ。


───拳銃だ。


とりあえず、私は氷のアリスで銃を持ってる人達の手元を凍らせる。

敵「!?もう一人は氷のアリスか!?」


氷のアリスじゃないけど…まぁいっか。

私は棗の右に出て、男達の影を操って動きを止める。


棗「お前…!後ろにいろって言っただ…「日向くん」

私は棗の言葉を遮って問う。

貴方「日向くん、どこに学園の情報があるの?」


棗「……はぁ?知るわけねーだろ。俺に聞くな。
…ただ、このビルは五階立てだから最上階にボスがいるはずだ。…そこにあるだろ。
…だからこいつらを片付けなきゃなんねーんだよ」

37.突破→←35.初任務



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眠り姫@マブダチ組食害組推し!(プロフ) - イラスト可愛ええ…(*´∀`)♪私より上手いわぁ…←当たり前でしょ!すいませんこの人絵がド下手なんです…←酷くない?(´;ω;`)←本当の事だから仕方ない。←ぴえん(´・ω・`) (2021年1月22日 14時) (レス) id: 2efd58ef81 (このIDを非表示/違反報告)
有猫ちゃん(プロフ) - 聖菜さん» ありがとうございます〜!!もう少し載せる予定ですので、お楽しみに(^ ^) (2017年4月30日 14時) (レス) id: a6ac765f14 (このIDを非表示/違反報告)
聖菜 - 夢主ちゃんの絵がすごく可愛い (2017年4月25日 12時) (レス) id: 5c0208b4a6 (このIDを非表示/違反報告)
有猫ちゃん(プロフ) - 感想ありがとうございます!嬉しいです!あ、そうなんですか、ですよね、マナー違反ですね。もうちょっと、探してみます。見つけたら言いますね~♪ (2016年3月19日 11時) (レス) id: 6ba5775173 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 最新の話、見ました!面白いです!(P.S、夢小説を読むに当たってこういった公の場でサイトの名前を言うのはマナーの違反とされますので言えません。詳しくは夢小説のマナーを読んでみて下さい。ごめんなさい。) (2016年3月18日 19時) (レス) id: d92d8353a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有猫ちゃん | 作成日時:2016年2月14日 22時

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