【学園アリス】転生天才少女は原作をぶち壊します。１

32.仮説 ページ35

貴方side

ペ「…初校長から話があるそうだ。今すぐ校長室に行きなさい」


…やってしまった。

私はペルソナの横を通り過ぎて、急いで校長室に向かって走る。


…私の弟と妹が学園に来た。

つまり、初校長の思い通りになった。きっとそうだ。


ここからはあくまでも私の仮説だけど───

初校長はきっと、私の『変換のアリス』に興味を持つと共に、何かに使いたいと思った。

…それが何なのかはわからない。

でも、とりあえず私を危険能力系という彼のテリトリーに入れたかったはずだ。

だから、棗の妹──葵ちゃんのように、学園内に、私にとっての『守るもの』を入れたかったんだ。


────私の場合、それが冬華と陸だった。


私は冬華と陸という…いわば人質を取られて、きっと危力系に入れられて…


───おそらく、任務をさせられるだろう。


だから私の星階級も、未だに決まっていなかった…！



貴方「初校長！！」


私は勢いよく校長室のドアを開ける。
『失礼します』なんて言葉は絶対に言わない。言う気にもならない。


すると、窓の方を向いてこちらに背を向けていた初校長が…

────くるりと。


黒い椅子を回して、こっちを向いた。



貴方「…っ、初校長…！」



手をきつく握りすぎて、手のひらに爪がくい込んでいく。

鋭い痛みを感じるが、それ以上に初校長の思惑通りになってしまった自分が憎い…！



私は、冬華と陸が学園に来る前に、この仮説を立てることが出来なかった…！！



初校長「…初めまして、神崎A。…その様子じゃあ、全て分かっているようだね。
───僕が今から、何を言おうとしているのか」


貴方「…っ！！」

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