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16.迎え ページ17

貴方side

その夜。

私は夜中にこっそり起き出して、学園に行く準備をした。
とりあえず服や勉強道具、日常用品をリュックに詰める。

夜中の3時になる15分前、私は双子の部屋に向かった。


貴方「………」


あまり音をたてないように気を付けながら襖を引き、そっと近づく。

月明かりに照らされて眠るその子達を見て、率直な感想が漏れる。


貴方「ほんと…天使みたいだな、この子達は」


そう笑みを零すのも束の間、私は真剣な表情になって言う。


貴方「───私が貴方たちを守るから…だから安心して、幸せに暮らすんだよ」



─────いつからだろうか。



たった7日の付き合いなのに。

『愛おしい』『離れたくない』だなんて。


少し前の私には、全く似つかわない感情。


双子の部屋を後にして、居間に行く。そして机の上にそっと手紙を置いた。


貴方「ごめんね…お母さん。私が必ず守るからね…」



─────いつから…?


一体いつから私は、家族にこんな感情を抱いていたのだろう。


『大好き』って──────




すると、外にチカチカと点滅する光が見えた。車のハザードだ。
それは、学園からの迎えが来た事を示していた。

俯いていた顔を上げた瞬間、涙が数滴宙を舞った。


私は全ての荷物を持って、車に向かってテレポートした。

車の横にはペルソナがいた。


ペ「…準備は終わったか」

貴方「…とっくに」


隙は見せない。
コイツの前では、あくまでも冷静に、冷淡に。

ペルソナはフッと笑い、後部座席のドアを開ける。


ペ「乗れ、出発だ」


────私は、乗る前にもう一度だけ、たったの7日間だったがお世話になった家を見る。


貴方「…サヨナラ」


私を乗せた車は、3時ちょうどに出発した。

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眠り姫@マブダチ組食害組推し!(プロフ) - イラスト可愛ええ…(*´∀`)♪私より上手いわぁ…←当たり前でしょ!すいませんこの人絵がド下手なんです…←酷くない?(´;ω;`)←本当の事だから仕方ない。←ぴえん(´・ω・`) (2021年1月22日 14時) (レス) id: 2efd58ef81 (このIDを非表示/違反報告)
有猫ちゃん(プロフ) - 聖菜さん» ありがとうございます〜!!もう少し載せる予定ですので、お楽しみに(^ ^) (2017年4月30日 14時) (レス) id: a6ac765f14 (このIDを非表示/違反報告)
聖菜 - 夢主ちゃんの絵がすごく可愛い (2017年4月25日 12時) (レス) id: 5c0208b4a6 (このIDを非表示/違反報告)
有猫ちゃん(プロフ) - 感想ありがとうございます!嬉しいです!あ、そうなんですか、ですよね、マナー違反ですね。もうちょっと、探してみます。見つけたら言いますね~♪ (2016年3月19日 11時) (レス) id: 6ba5775173 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 最新の話、見ました!面白いです!(P.S、夢小説を読むに当たってこういった公の場でサイトの名前を言うのはマナーの違反とされますので言えません。詳しくは夢小説のマナーを読んでみて下さい。ごめんなさい。) (2016年3月18日 19時) (レス) id: d92d8353a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有猫ちゃん | 作成日時:2016年2月14日 22時

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