13.決意 ページ14
貴方side
私はお母さんを癒しのアリスで治療した。
きっと盗みのアリスなら腐食のアリスも盗れるんだろうけど、私は今のところ使えない。
だから少しでも楽になるようにと念じながら癒しのアリスを使う。
母「ごめんねA…」
貴方「大丈夫だからっ!」
私は必死になってアリスを使った。
額に汗が滲むほどに。
そこに、冬華と陸が走ってきた。
冬華「お母さん!…え、何かされたの…?」
私は冬華の方を見ずに、アリスの使用を続けながら言った。
貴方「…腐食のアリス…使われたの」
すると、冬華はとたんに泣き出してしまう。
陸は私にしがみついて、声を殺して泣きはじめた。
冬華「冬華知ってる…変な黒い人でしょ…?腐食のアリスなんて…何でっ!」
…私の力不足で力が尽きてしまったようだ。
もうアリスは出なくなってしまった。
母「Aありがとう…随分楽になったわ…」
顔色が少し戻っているような気がした。
よかった…
すると、お母さんは私達を抱き締めた。
母「3人とも…絶対アリス学園なんかに行かせないから…!必ず守ってみせるから…!
ずっと4人でいようね…!!」
……私は、何も言うことが出来なかった。
*
それからすぐに布団に入ったが、私はなかなか寝付けなかった。
だから身体を起こして色々と考えている。
──さっきのお母さんの言葉がずっと脳裏に響いているのだ。
『絶対アリス学園なんかに行かせないから…!必ず守ってみせるから…!
ずっと4人でいようね…!!』
…ごめんねお母さん。
私、その約束守れそうにないや…
元々アリス学園に行く為に転生した。
そこは変えられない。
…それに、私はある決意をした。
────私が3人を守ると。
お母さんや冬華や陸が、苦しんでいるのをこれ以上見たくないという気持ちが強くあった。
お母さんが一人で私達を守ってくれているのを見ているだけなんて、そんなの耐えられない。
そして、私がアリス学園に行ってもう勧誘しないように頼むと決めた。
…最初は、悲しくて寂しい私の日常を変えたいがために転生して、アリス学園に行きたいと願った。
───いわば、ただの自己満足。
でも、今は違う。私は3人を守りたい。
────守る。
だから、学園に行く。
そう決意した私は、強く拳を握った。
いつの間にか、空を覆っていた雲の隙間から月が出ていた。
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眠り姫@マブダチ組食害組推し!(プロフ) - イラスト可愛ええ…(*´∀`)♪私より上手いわぁ…←当たり前でしょ!すいませんこの人絵がド下手なんです…←酷くない?(´;ω;`)←本当の事だから仕方ない。←ぴえん(´・ω・`) (2021年1月22日 14時) (レス) id: 2efd58ef81 (このIDを非表示/違反報告)
有猫ちゃん(プロフ) - 聖菜さん» ありがとうございます〜!!もう少し載せる予定ですので、お楽しみに(^ ^) (2017年4月30日 14時) (レス) id: a6ac765f14 (このIDを非表示/違反報告)
聖菜 - 夢主ちゃんの絵がすごく可愛い (2017年4月25日 12時) (レス) id: 5c0208b4a6 (このIDを非表示/違反報告)
有猫ちゃん(プロフ) - 感想ありがとうございます!嬉しいです!あ、そうなんですか、ですよね、マナー違反ですね。もうちょっと、探してみます。見つけたら言いますね~♪ (2016年3月19日 11時) (レス) id: 6ba5775173 (このIDを非表示/違反報告)
色葉 - 最新の話、見ました!面白いです!(P.S、夢小説を読むに当たってこういった公の場でサイトの名前を言うのはマナーの違反とされますので言えません。詳しくは夢小説のマナーを読んでみて下さい。ごめんなさい。) (2016年3月18日 19時) (レス) id: d92d8353a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有猫ちゃん | 作成日時:2016年2月14日 22時