Aprikosen Hamlet ―武蔵野人狼事変― Ⅰ (ページ40)

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義勇軍集結ページ40

　翌朝、アプリコーゼンは朝食会議を招集した。相変わらず同盟軍本隊と分断されている以上、議題も山積したままだ。最初に、部隊の再編が提案された。

顕「はあ…おはよう。さて、御覧の通り、今ここには大森軍管区第三・第四中隊が集結しているわけだが、集結と言っても、たった数名の生存者だけだ。そこで、縁あってこの場に導かれた諸君を、新しき義勇兵として再編成したいと思う。今この時を以て、我々は『アプリコーゼン中隊』の結成を宣言する!」

生田「…え?」
斎宮「そのまんま過ぎますよ…」
天満「寒いです」
顕「…ま、そう言われるとは思ったけど、アンズは分類学上『被子・双子葉植物離弁花類バラ科サクラ属』だと事典に書いてあった。つまり、物凄く大雑把な言い方をすると、杏子は桜の姉妹みたいな位置付けになるわけ。僕は花言葉に疎いけれど、取り敢えず『花咲く春』的な門出を迎えたい私達にとっては、まあ悪くない言霊かな…と思った次第だよ」
塔樹「現状では、それで良いんじゃないですか? もし何か問題が発生したら、改名すれば良いわけだし」
顕「ありがとう。あ、それからハムレットは『小村』って意味だから、我々は『アプリコーゼンの村人』でもあります。では次に、今後の作戦方針に対し、美保関少弐の見解を伺いたく思いますが…」
﨔木「ちょっと待って下さい! その前に俺から、ガチで重大な議題がありますっ!」
天満「夜慧、急にどうしたの?」