【鬼滅の刃】猪鹿蝶と私の備忘録第弐章 (ページ7)

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伍拾伍　生存者ページ7

その後、再び別行動を取ろうとした私だったが、全力で止められた

俺は守れないけれど、正一くんすごく強いから…とか言い出したこの黄色は、本当に残念だと思う

暫く、三人で炭治郎及びてる子ちゃんを探し回った

個人的には、伊之助も探していた

この屋敷の構造はなんとなく分かって来たものの、未だに部屋が変わったりするから、思い通りに行動出来ない

この血鬼術を所有しているはずの、この屋敷の長的な存在の鬼を倒さなければ、この屋敷から出られないのかもしれないと、そう考えざるを得なかった

私たちは、闇雲に屋敷を歩き回り、

部屋の角を曲がって長い廊下が続いてる場所に出る

すると、私は、前方に女の人が居るのが見えた

女性は、キョロキョロと辺りを見回していて、私たちと同じように道に迷っているみたいだ

「あ！良かった！生きている人がまだいたなんて…」

私は、そう言ってその人に駆け寄り、大丈夫ですかと声をかける

私を見るなり、女性の不安な表情は少し和らいだ

「…あ、よかった…
この屋敷の外に出たくて、ずっと彷徨っていたんです。どうか外へ連れ出していただけませんか？」

この人はどのくらいこの場所にいたんだろう…
とにかく、この人が無事で本当に良かった

「申し訳ないことに、私自身も道に迷っておりまして…
お怪我はありませんか？この屋敷には鬼がいるので、ご無事で何よりです」

私がそう言うと、女性は心底安心したのか、少し涙を浮かべている

「私たちと一緒に行動しましょう！
私は、鬼を退治するためにやってきた者です、必ず貴方をお守りして…」

「おいA…」

私は、後方から声をかけられ、振り向く

それもかなり後方から…

てっきり、私のすぐ後ろにいると思っていたふたりは、遠くにいて

「ちょっと、二人ともそんなところで何してるのさ！
この方の話を一緒に聞いて…」

「いや、A…さっきから誰と喋ってるんだ？」

私はそう言われて、思考が固まる

善逸の隣にいる正一くんも、心なしか震えている

「え…？」