【鬼滅の刃】猪鹿蝶と私の備忘録第弐章 (ページ49)

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玖拾漆ページ49

あの後、三人にも手分けして隠し部屋に何か無いか探してもらったが、結局何一つ発見されなかった

あったはずの物が何もないとなると、考えられるのは二つ

巫さんが、物を移動させたか

誰かに盗まれたか

である

しかし、私は度々この隠し部屋にお邪魔していたので、移動するにしても私に一声かけてくれていたと思う

それか、さすがはからくり屋敷…、部屋ごと移動したという可能性も無きにしも非ず

一番怖いのは、盗まれた場合である

目の前の書物には目も呉れず、ここの資料だけごっそりと全て無くなっている

考えられる犯人は、”鬼”

ここにあった資料が、鬼にとって必要なもので、そのために巫さんに手をかけた…

ということならば、師匠が鬼に殺されたというのにも合点が行く

それも、その辺の鬼じゃなくて、鬼舞辻無惨だったという事実…

鬼舞辻だったら、この部屋の家具を全て移転させることなど容易いだろう

鬼の力とは未知数だ、そのような血鬼術があっても納得がいく

恐ろしいほどに辻褄があう

私は、念のため、

炭治郎に匂いで

善逸に耳で

伊之助には、気配で

屋敷やその外の様子を探って、鬼らしいものがいないか確認してもらったが、

時間が経ちすぎてしまったせいか、何も分からなかった