陸拾肆 ページ16
「ほぅ…おめェ、強ェじゃねぇか…
さっきはあんなにビクついてやがったのになァ!」
伊之助はそう言いながら、日輪刀を拾い上げて、私に向かう
そりゃそうだ…、私は力が無くて鬼の頸を切れないものの、戦闘能力はそこそこ高い
力が無いなりの戦い方を知っている
私は、元馨柱の弟子であり、現役風柱の継子だぞ
通常戦闘で簡単に負けはしない
善逸は私の後ろで、姉弟…??とつぶやきながら唸っている
しかし、伊之助も負けず劣らず、何度も私に攻撃を仕掛けてくる
「獣の呼吸…壱の型…穿ち抜き!!」
え、ちょっとまって、呼吸使って来たよこいつ…
女の子相手に本気で殺そうとしてきてるんですけど
私は、その攻撃を食い止めるものの、勢いに負けて押し倒される
_ドカッ
後頭部を強打して、視界が揺れる…
でも、ここで気を抜いたら本当に殺されそう
私は、鞘を抜かないまま、伊之助の刀を下から押し返そうと踏ん張るも上から押されては勝ち目も無い
ましてや、男と女…力の差は歴然
「お前っ、いい加減にしろ!!Aから離れろっ!!!」
善逸の声が聞こえたと思ったら、伊之助は吹っ飛ばされてて、重さがなくなった
「なにすんだっ!この弱味噌が!!」
「馬鹿じゃないのっ!? このままだとお前、殺人犯になってたぞ!!」
いや、本当にそれな…
「鞘も抜いてない、ましてや女の子に刀なんか向けるな!馬鹿!!」
私も善逸に続いて、文句を言ってやった
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作者名:あおい亜緒 | 作成日時:2020年5月17日 18時