伍拾玖 ページ11
_バタッ
相当な距離から落ちたにも関わらず、衝撃は少ない
善逸が受身を取ってくれたおかげだ…気を失っているけれど
「…正一くん、大丈夫?」
私の腕の中にいる彼に、そう尋ねると、大丈夫ですと帰ってきて一安心
「それよりも、善逸さんは大丈夫でしょうか…?」
と正一くんは善逸の方を心配した
私は、彼の頭を触って、頭の骨に異常は無いか確認する
…大丈夫、出血しているものの問題なさそう
地面に頭から落下して、後頭部異常なしって、どうなの、怖いよ逆に
その他、背骨とか腕とかも確認したけれど、ヒビ一つ入ってない…、丈夫なやつだ
「一通り見たけれど、大丈夫そう。とりあえず頭だけ手当するね」
私は、手持ちの巾着袋の中から、手ぬぐいと包帯を取り出して、止血する
その後、軽く包帯で傷を塞いだ後、彼を背負う
重っ…
少々手こずりながらも、禰豆子ちゃんの木箱と男性が寝ているところまで移動して、私は自分の膝を彼の枕にする
その間、正一くんはずっとそわそわしていた
善逸もそうだろうけど、兄弟が心配なんだろうな
私は、神経を集中して、屋敷内の気配を探る
人間が四人…鬼はいない
炭治郎、てる子ちゃん、もうひとり男の子は彼らのお兄ちゃんだといいけれど、あとは伊之助…
「大丈夫だよ、正一くん。もう屋敷には鬼はいないから、時期にみんな戻ってくる」
「そう…ですか、それならいいんですけれど…」
_____
「…の、……い…せん」
どこからか、声がする…、誰の声だろう
「…あの…、…すみません」
…!
私は、その声で目を覚ました
どうやら、木に持たれかかっているうちに寝てしまったようだ
未だに、膝の重みが消えてないということは、私に声をかけたのは善逸ではない
正一くんも私の隣で寝ている…ということは
「あの!すみません、助けて下さったんですよね?」
声が聞こえた方を向くと、男性が目を覚ましていた
「あ…、大丈夫ですか?ご気分いかがですか?」
思っていたよりも動けているみたいで安心した
「あの…ありがとうございました! 貴方がいなかったら、今頃ここにはいないです」
彼は、そう言って私に頭を下げた
「いえ…、私は当然のことをしただけですから、それよりも貴方の傷はまだ深いので、早いうちにお医者さんに看てもらってください」
私は、そう言って、軽く症状を訪ねると、重症ではあるものの動けるみたいだ
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作者名:あおい亜緒 | 作成日時:2020年5月17日 18時