【H×H】 彼女が蜘蛛の中枢にいる理由 ー出会い編1ー

【だから理由は？】 ページ13

パクノダさんからオーラが流れ込んでくるのを感じる。
大丈夫。隠す事なんて何にもない。



……あ、さっきのシャルさんの嘘発見法でときめいちゃったのは隠したいかな。



まあ仕方ない。というかどうしようもない。



「……あなた、何も聞かなくても情報が伝わってくるわ。隠すつもりあるの？」


パクノダさんにものすごい呆然とした声で言われる。

え、あ。そっかー、思った事全部バレるんだっけ？
という事はもしかして私、自爆してたり？



「…とりあえずあなたがシャルに言ったことは全て嘘ではないのね。」
「え？何言ったのかも読み取れたんですか？」
「…記憶は全て連鎖的につながっている。隠したい事をわざわざ考えるなんて……」
「あ、嘘。え？………忘れてください。」



なんかものすごいやらかした気がする。
どうしよう。どうしたらいいの？

能力の詳細、知ってるくせにやらかした。ショック。

というか肝心な点はそこではなく。



「…トリップ、信じてくれました？」
「ええ、あなたの記憶にはどこも食い違っているところはなかったわ。
私たちの名前、能力もわかるのね。」
「はい。」



パクノダさんが信じてくれた。
それだったら旅団の人たちはみんなわかってくれる。


…というかだからなんで私の記憶読ませたの？

そんな事を考えていたら……



「よかったじゃない。シャルがあそこまで愛想振りまくのも珍しいわよ？」
「え、どういう…………ちが、そういう事じゃなくて！」



どういうことって聞こうとして、パクノダさんの真意に気づく。


そうでした。この人、さっきの私の感情全部知ってるんだった。
見られた恥ずかしさで顔が真っ赤に染まる。

もうこれ今日にはいって何回目？





というか別に私は恋愛感情とかそういう事じゃない！



「…ただただ憧れてたから。いきなりでテンパっちゃっただけです。」




うつむきながら言い訳。

だってアニメ上で好きだっただけだもん。現実となれば話は違うはず。
というかそうじゃなかったら、私何人にときめけばいいんだよ！


心臓持たないわ！





っと、パクノダさんに立ち上がらされる。

あ、今度こそ用済みで処分？


トリップっていうのが珍しかったから情報だけとろうとか、そういう事？


あ、一番ありそう。

拳銃で殺されるのもまあ、そんなに痛くなさそうだし。




「……殺すなら一思いにお願いします。
あとさっきの記憶、墓場まで持っていってもらえると嬉しいです。」

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