依頼�� ページ9
時刻はお昼をまわって午後
団子屋の仕事も終わったし晩御飯の材料も買ったし、あとはただ帰るだけだ。
スーパーから万事屋までの道も不思議と道順を覚えるのは早い方だから迷子になることはないけれど、
何人分もの具材が入ったビニール袋は一人で持つには少々重いような気がした。
そのとき瓦屋根より高いところから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「それで、なんでテメーは屋根の上にまで現れんだよ。」
坂田さんのまえに立つ男は逆光によって多少見えづらくとも、長い髪がスカーフのように靡いるのがどうにも目に止まってしまう男であった。
「なに偶然のことよ。俺はたまたま真選組の隊員に追われていてな。地上を駆けるより屋根を駆ける方がまきやすいだろうとたまたま瓦を駆ける順路が浮かんだのだ。
そもそも事の発端は、俺がたまたまファミレスで逃走用の煙幕の修理をしていたら、何故かはわからないがたまたま誤爆してしまい、
そしてそこからはたまたまその場にいた新選組の隊員がたまたまその爆破に巻き込まれたまたまを呼び、たまたまはたまたまに当たって「たまたまたまたまッうっせえんだよ！！」
と言って坂田さんは修理に使っていた瓦をその男に向かって思いっきり投げた。
坂田さんでもこんなに強烈なツッコミするんですね。
「坂田さんお仕事終わりましたか〜！」
屋根の方にまで聞こえるような声をあげる。そうするとそれに情景反射で気づいたのかマッハで坂田さんは振り返った。
「え、じゃらしちゃん、じゃらしちゃんなの！？本気(マジ)で！！」
連動してその場にいた三人も私の方を見た。
「晩ごはんはカレーにしますけどいいですよねー？」
「私カレー好きアルヨ！甘口でも辛口でもなんでもイケるネ」
「僕もねこさんの好みに合わせてくれればなんでといいですよ」
「そう言ってくれると助かる！でも、味にはそこまで期待しないでね」
「嗚呼わかってるぜ。ハハッ、俺のこと心配してわざわざ来てくれたんだってな！そのホスピタリティ精神溢れる態度。例えるなら「「オメーも台詞が長げーんだよ！！」」
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作成日時：2016年1月2日 18時
