報酬�� ページ2
「新選組には情報収集を目的に赴いたのです。
ある事件を追う為に。
【金曜日の短単諸刃】の正体を暴いてみせるために…」
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「ありとあらゆる場所を訪ねて聞き込みをしても、現場に行ってみても…
はぁ、全く情報が集まらなかったんですよね。
だから、いっそのこと警察を押し入ってしまった方がいいかな〜って。」
茶化すような笑顔のままじゃらしちゃんは腕を組む。
さっきまでの切羽詰まった印象は何処にいったんだろう。そう思えるくらいじゃらしちゃんは、けろっと本当のことを喋ってくれた。
「つまりオメーは記者で、良いネタ集めるために屯所に行ったと。
案外大胆なんだな…そんな所も可愛いぜ」
むむ、可愛いなんて。とじゃらしちゃんは顔を俺の方から反らしながら、照れくさそうに自分の膝の上で人差し指でのの字を書いていた。
俺の言葉なんて素直にスルーすりゃあいいのに、やっぱりじゃらしちゃんは大天使並みに寛大だぜ←
「それで捕まりかけちゃいました！
ちなみに団子屋は殆ど趣味みたいなもので、仕事の合間にしてまーす。」
「でもお前【金曜日の短単諸刃】って名前知らなかったよな…記者なのにか。」
「ああそれですか。実はそれって市民が作った愛称みたいなものなんですよ。
正式名称は【隅田川連続事件事件】ですから、ぱっと聞いてわかりませんでした。」
「愛称、か」
まあ愛称と呼べるほど可愛いものではないが。
…いや、ていうか、じゃらしちゃんって仕事で江戸に来てたの？転勤族だったのかよォ！？
「そそそそそその仕事の期限って決まってるのか！？
仕事終わってもずっと銀さんの元にいてくれるよね！？」
「うーん…でも犯人が見つかったら、もう私が此処にいる意味はないですからね」
陽気にそう言うじゃらしちゃんに相反して俺は次第に暗い表情になっていった。
それは自分にとっての癒し。
いやそれ以上の存在になりつつある彼女を喪失する未来が近いうちにやってくる！！
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作成日時：2016年1月2日 18時
