報酬�� ページ1
その日のお昼のこと
約束通りじゃらしちゃんは万事屋に来たが、その手には１つの紙袋が握られていた。
「これ、つまらない物ですが…」
そう言って紙袋ごと差し出してきたのはパック詰めされた団子たちであった。
三色団子に、みたらし団子、餡子がのった団子……なとなど様々な種類が満載でありわ
そのカラフルさは見ているだけで心楽しめるような気がした。
「オイ神楽、新八、これ持って向こう行ってろ」
だが、今回はお預けだ。
今日の俺の目的はじゃらしちゃんとお話をすることにあるんだからな。
「え、でも坂田さん」
「あの餓鬼共は置いといて、2人だけで話がしたいんだ。なぁに、団子屋の時となんら変わりねえ」
俺はそう言ってじゃらしちゃんをソファの向かい側に座らせた。
そうだ団子なんてほぼ毎日食べてるんだ。
今更食い意地が張るほど飢えちゃいねぇ。
「はぁ…わかりましたよ銀さん。
じゃあ僕たちはしばらく外にでもいってきますから」
「じゃらし！男はいつでもケダモノになるアルから気を付けろヨーーー！！」
新八は嘘くさい溜息をついた後、神楽を連れて渋々玄関の方へ行った。
………じゃらしちゃんからの心のこもった有難い手土産って考えたらメチャクチャ食いたくなるけど。
新八のメガネ叩き割ってでも取り返したいけど。
「(いやそこで僕のメガネが犠牲になる必要あります！？)」
「おら、コレ」
そうして俺はバトンのように風呂敷に包まれたそれをじゃらしちゃんの前に突き出した。
そうして風呂敷を広げて自分のものであるかどうか確認するとじゃらしちゃんは満面の笑顔を浮かべて笑った。
「やったーー！今回は本当に有難うございました！！感謝の言葉なんて溢れすぎてて「あの、ちょっといいか」
「どうしたんですか？」
「それはだな。いや考えてもみろよ、刀を落としのはわかるぜ。何かの拍子にっていうのもあるかもしれないからな。
でもよォ、なんで一般人のじゃらしちゃんが屯所の中に入ってるんだよ。」
あくまで彼女を怯えさせないようにシリアスな雰囲気をかもしださず、平常通りを装う。
その発言に目を見開き一瞬動きが止まったかと思うと、じゃらしちゃんは心底怪訝そうな顔を浮かべた。
「で、でもそうですね。
う〜ん気になっちゃいますよね」
そしてときどき唸り声をあげながら長考した後じゃらしは口をひらいた。
「私、出張中なんです」
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作成日時：2016年1月2日 18時
