巡り巡ってまた巡る (ページ5)

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次の日

学校に行きたくない。

昨日のことがあったため家に居よう

そう思ったが徹に会いたい気持ちが上回る。

毎朝軽々と開けていたはずのドアが重く感じる。

昨日とは違い人が少し多い

人が多いところはあまり好きではない。

そそくさと自分の席に座り読書を始める。

私は心の何処かで徹の声を望んでいる。

昨日のように話しかけてくれないかな。

ガラガラと教室のドアが開く音が聞こえた。

チラリと目線をドアの方へ向けてみる。

あぁ、見なければよかった。

最悪だ。

稲野さんと徹が一緒に登校してきた。

幸せそうな笑顔で。

今日はついていない日らしい。

休み時間になるたび2人は話をする。

昨日よりも距離が近い気がして落ち着かない。

本当に最悪。

私は仮病を使い早退をした。

これ以上2人を見たくなかった。

いや、見れないんだ。

この気持ちは隠さなければならないのかもしれない。

誰にも知られず

静かに終わらせなければ。

好きにならなければよかった。

どうして好きになってしまったのだろう。

徹、私を嫌いにさせて。

私を嫌いになって。