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『聖臣!!めっちゃ似合ってるじゃん!!』
「…………どうも」
その後、服を見て購入を即決した私達。
カード決済をしてついでにその服で街を歩こうと思いつき、更衣室で着替えて各自お店の前で集合することに。
私より先に外で待っていた聖臣はしっかり決まっていて、既に道行く女の子の視線を独り占めしていました。
それを見た私はなんとなく嬉しくなってしまって、お店の前の花壇に腰を下ろしている聖臣をパシャリ。
聖臣は一瞬嫌そうな顔をしましたが、そんな絵も様になるうちの弟は全世界に讃えられるレベルで天使です。
私は1・2枚聖臣の写真をとり、聖臣にグッドサインを贈ると、それを合図に聖臣は立ち上がり、私の手元のスマホを覗き込みました。
「………1枚でいいじゃん」
『わかってないなぁ。弟の格好良い写真なんて幾つあったって困らないでしょ』
「……………」
聖臣は何も言いません。
けれどその代わり、自身もスマホを取り出してカメラにし、私に向けてきました。
『えっ、私も?』
「……いいからこっち向いて。」
よく分かりませんでたが、聖臣は良くて私は駄目なんて理不尽はいけません。私は聖臣の向けたカメラに向かって、ピースと笑顔を向けました。
((カシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ
『……………うん?ちょ、まって聖臣。今の連写??』
「そうだけど」
『え、なんで?!勿体ないよストレージが!!』
まさか、弟に連写される日が来るなんて。
卒業式の写真だって元也くんの強い押しに根負けして1枚撮ったくらいで、あとはどんなに誘われても頼まれても首を縦に振らなかった聖臣が!!自分から!!それも連写で!!
慌てる私に、聖臣はニヤリと笑って言うのです。
「わかってないな。可愛い姉の写真なんて、いくらあっても困らないでしょ。」
『う"っあ"』
思わず変な声が出てしまいましたがそれはご愛嬌として
揚げ足取られたのに全く不快じゃない!!!!
これが天使!!
私は尊死しそうになる身体を必死に奮い立たせ、そんな私にお構いなく手を引っ張ってどんどん進んでいく聖臣。
あの後色んなお店に行って、色んなお揃いグッズを買いました。その詳細はまた今度。
明日から高校生の聖臣。
今日くらいはガス抜きができたのではないでしょうか。
実際とても楽しそうでしたし。
私と同じ全国に行く。
そう言った聖臣を、私はこれからも支えていこうと思います。
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ワッキー - かっこいいし、かわいいってなんだよぉぉぉ!マジで面白かったです! (2023年4月16日 9時) (レス) @page50 id: a8cf9029ad (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 佐久早くんイケメン過ぎる、叫んじゃうとか、これ思いつく作者さん天才過ぎます!! (2023年3月6日 22時) (レス) @page43 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
雑草(プロフ) - アッ……しゅき…… ♡てぇてぇ、…溶けてまう………!!!更新頑張って下さいませ…!!!!!!!!! (2023年3月3日 0時) (レス) @page14 id: a938fb89f1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - 佐久早くんが尊すぎ、、、。幸せ( ^ω^ ) 更新頑張ってください! (2023年3月2日 19時) (レス) id: 3268445afc (このIDを非表示/違反報告)
むむたろう(プロフ) - 佐久早くん、天使ですよね…。兄弟になれるなんて羨ましい…()更新頑張ってください(^^) (2023年3月2日 17時) (レス) @page3 id: aff0088c77 (このIDを非表示/違反報告)
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