愛が3つ目 ページ4
＊
ーガーデンテラスー
ー夢主sideー
走って行き着いた場所が、此処、ガーデンテラス。
適当に走って逃げてきたから、ガーデンテラスに来るつもりはなかったけど、でもまぁ、お花とかソファもあって、ゆっくり休めそう。
そう思い、ソファに腰をかける。
ふと、空を見上げると、雲ひとつない、綺麗な空で。
思わず、
「(神様。
もしもお願いが1つ叶うのなら、世界でたった1人だけの友達が欲しいです。
一緒に遊んだり、喧嘩したり、そんな事をし合える友達が。
生きることは素晴らしいこと。
私もそんな風に思ってみたいんです。)」
と目を瞑り、いるかも分からない神様に祈ってしまった。
でもこれは本心だから。
叶ったらいいなぁ、なんて他人事みたいに考えていたら、疲労が溜まってたのか、はたまたストレスか、急に眠気が襲ってきた。
「(別に寝てもいいかなぁ。日差しも暖かいから、風邪は引かなそうだし、)」
私はソファに寄りかかり、意識を手放した。
ー教室(1週間後)ー
ー夢主sideー
教室を走り去ったあの時から早くも1週間がたった。
あの後は、お昼前に目が覚めて、午後の授業から出た。
あの日からも、なにも変わらない日常。
人に罵倒され続ける日々。
友達が出来るなんて、以ての外。
あぁ、ほら。
今日も来た。
クラスのほとんどの人が席に座っている中、私の席に近ずいてくる彼ら。
モブ「おー、女王様じゃねぇか。こんにちはぁw」
モブ2「ほんっとに、見ててイライラするw」
今日は聞きたいことがあったんだ。
ずっと気になっている事。
「聞きたいことがあります。鼠は何故、嫌われるのでしょうか？」
そんなことを急に聞くと、彼らは少し驚いた顔を見せたが、直ぐに顔を汚い笑みに変え、
モブ「汚いからに決まってんじゃんw」
そう言った。
そうか、汚いからなんだ。
私も、女王だから、汚いから、嫌われるってことね。
そんなことを思っていると、急に目の前にオレンジ色の髪の毛が。
「っ？！」
急なことで、びっくりしてしまった。
この男の子は誰なんだろう？
オレンジ色の髪の毛といえば、明星スバルしか思いつかない。
……いや、もうひとり居た。
彼自身が壊される前に、私と仲良くしてくれた人が。
"王様"。そう呼ばれた人が。
もしかして…？
そんな期待を胸に持っていると、彼が言葉を発した。
＊
お？お？来るか来るか？
あ、黙ります(((
＊
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作者名：碧海 | 作成日時：2020年5月17日 11時
