《番外編》お誕生日です…！ ページ7
今日は朔間先輩と瀬名先輩の誕生日。
事務所の方々、芸能関係者等など、所々でお祝いされるのはもちろん、ファンの方々から届く大量のプレゼントやファンレターの山を見上げて私は思わず声を上げた。
学校終わりに事務所に行ったら、あちこちにプレゼントが積まれていて、私はプレゼントに囲まれた道をキョロキョロしながら歩いている。
あんず先輩曰く、朔間先輩宛にリズリンに届く大量の郵便物に事務所は早朝からてんやわんやだったそうだ。
もともと顔の広い朔間先輩には海外や様々な著名人からもお祝いの品が届いており、リズリンのお偉いさん達を驚かせている。
｢Aの嬢ちゃん｣
呼ばれて振り返ると朔間先輩がニコニコと笑みを浮かべて立っていた。
ご機嫌な様子の先輩を見て、なんだか私も嬉しくなる。
今日の主役に喜んでもらえているなら、彼の誕生日をお祝いした人達も嬉しいだろうし。
『朔間先輩。お誕生日おめでとうございます…！』
私はただの高校生で、まだまだ新米プロデューサーだ。
そんな私は当然、特別なお祝いなんて出来なくて、みんなのように高くて特別な品々を贈ることなんか出来ないけれど……。
意を決して、貯めたお金で買ったプレゼントの入った包みを差し出せば彼は私の手からそっとそれを受け取った。
｢……言葉だけでも充分じゃったのに、ありがとう｣
『い、いえ！ほんと、たいしたものではないので……！』
｢たいしたものじゃよ｣
『え？』
見上げた朔間先輩の表情は何処までも優しい。
細められた赤の瞳。
緩んだ口元。
そして、私の贈ったプレゼントを大切そうに抱える先輩に私は少しときめいた。
｢我輩、嬢ちゃんからのプレゼントが一番欲しかったし｣
さらりと言い放った朔間先輩に私は驚きで、声を発せない。
あらゆる方々からプレゼントを貰っておいて……？
それに、溺愛する弟の凛月先輩に私が勝つとはとても思えなかった。
｢その顔は信じてないじゃろ。……嘘なんてつかぬぞ。Aの嬢ちゃんには｣
そう微笑む先輩が直視出来ずに私はそっぽを向いた。
｢やはり信じられぬか……？｣
ずいっと顔を近づけてくる朔間先輩から私はすぐさま後退り距離を取った。
『信じます！信じますけど……！私以外にも嘘はつかないで下さい！』
必死にそう言った私を朔間先輩は可笑しそうに笑ってから頷いた。
｢安心せい。我輩そんな嘘つきキャラじゃないからのう｣
そういうことじゃないです……！
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さぁ - りっ、凛月君も書いてるだとっっ...！み、見なきゃ今すぐ← 無理しない程度に頑張ってください！ (2021年6月3日 17時) (
レス) id: fd66046518 (このIDを非表示/違反報告)
安城(プロフ) - さぁさん» 初めまして。コメントありがとうございます…！ふとした瞬間に出てしまう素の零さんはこだわったので、そう言っていただき嬉しいです！また最後までお読みいただきありがとうございました！現在は、凛月くん夢を執筆している為、終わった後俺零さん夢書こうと思います！ (2021年5月12日 14時) (レス) id: 5852e8de80 (このIDを非表示/違反報告)
さぁ - 一気に読んでしまいました・・・！こんな凄い文才うらやましい！(何が言いたいのかわからない)時々(？)登場してくる俺様零様にずっとニヤニヤしっぱなしでした。こんどは丸々俺様零様のお話を読みたいです！楽しみにしてます！本当にお疲れ様でした！！ (2021年5月11日 23時) (レス) id: fd66046518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：安城 | 作成日時：2020年10月28日 16時
