Re: 少 年 少 女 家 出 計 画 。【歌い手】

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屋上に到着すると、
nqrse達はすぐ後ろを着いてきたわけではなかったようで。
少しだけ一人の時間ができた。

私はサッと携帯を出すと、
『妹』と書かれた画面の「発信」を押した。


あの家出事件の後。
私は親に全てを話した。

妹と比べられて辛かったこと、
喧嘩ばかりでうんざりしていたこと、
急になんの断りもなく離婚と再婚をされて心が追いつかなかったこと、

そして妹がいつも嘘をついて周りを騙していたこと。
少しずつ集めた証拠と共に親に渡した。

それがきっかけでお母さんは妹を問いつめ、
妹の方からも私に色々言っていたLIN〇などが発見されて妹が嘘をついていたことが発覚した。

妹は謝罪して一応和解。
まだわだかまりは残ったままだけど、
少しずつ元の姉妹に戻りつつある。

そして、彼女は今、
私が身内の中で唯一"声が出る"相手だ。

貴「あ、もしもし？
うん、ちゃんと学校行けたよ。
書類の件だけど。うん、そう。
帰りに病院に持っていくって伝えておいてくれる？」

妹「はーい。午後も頑張ってね」

他の人相手だと喋らないから、
少し喋るだけで疲れてしまう。
私は買っておいたお茶を飲んで、
屋上の入口の方を見た。

貴『盗み聞きなんて、随分悪い趣味を持ったもんだね。nqrse、luzくん。』

持ってきておいたノートにそれだけ書いて破く。紙飛行機にして飛ばしてやった。
うん、完璧。目の前に飛んだ。

それを読んだ2人は慌てて私の元に来た。
色々聞きたそうだったけど、
まず気になるのは＿＿＿＿。

n「おま、いま、声が……」

貴『待って、今から説明するから。』

ノートから携帯にチェンジして、
それだけ伝える。
2人はそれを見ると、私が文字を打つのを静かにみまもった。

そんなじっと見られても……結構時間かかるよ？
何とか最後まで打ち終えて2人の方へ画面を向けた。

急いで打ったんだから…誤字あっても見逃してね。

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