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困り事3つ目 ページ4

「…も、むり…」

「よしよし、もう良いぞ。頑張ったな」

「わぁん!もう無理だって言ったのに!降谷さんも諸伏さんも酷いです!」

お腹をおさえてびぃびぃ泣く結に多少の罪悪感を抱くが、それでも食べた量が少ない事には変わりない。

明日はもう少し食べられるようにしようなと言えば愕然とした表情を浮かべてどう逃げようかと画策を始める年相応の少年らしい姿に微笑ましく思うも、明日は食堂に来次第即捕獲だなと幼馴染と頷き合った。

因みに、松田と萩原、そして伊達班長も近々この食育に参加する事となるのだが、無論それを結が知った時は絶望したし、食事の度に「もう無理食べられないぃ!!」とギャン泣きする姿が日常になるのはそう遠くない未来の話である。




さて、初の日朝点呼。

サラサラとした金色が朝日に光ったのが視界の端に写ったので降谷さんが居るなぁと思いながらちらりと顔を向けると、昨夜は傷一つなかった筈の降谷さんと松田さんがボロボロの姿になっていた。

うわぁ痛そう…でもそう言えばぼくもお腹はいつもあんな感じだし、友情を深め合ったんだなと得心した。そんな事を考えている間に伊達班長が教官に一周多く走るだなんだと言っていた為、何かあったのかな???と思いながらも取り敢えず諸伏さんを追い掛けておこうと後ろにつく。走りながら様子を伺っていると余裕があるらしかったので、二人の事を聞いてみる事にした。

「諸伏さん諸伏さん、昨日あの二人何かあったんですか?」

「ここだけの話、喧嘩したみたい。さっき班長が誤魔化してくれたから、教官には秘密だよ」

「わぁ、随分派手に友情を深め合ったんですねぇ。」

「お、分かる?オレもあの二人は仲良くなりそうだなって思ってるんだ」

和やかに笑いながら走る。先頭を走る二人は喧嘩しながらも良いコンビに見えて、それを素直に伝えれば諸伏さんは「まぁ零の親友の座は彼にも譲れないけどね」と笑った。

ぼくはいつも気付いたら友だちが居なくなってたから、親友なんて甘美な響き、惹かれない筈が無い。いいなぁいいなぁ欲しいなぁ。思わず呟く。

「しんゆうかぁ」

「結くんにも居るの?親友」

「うーん、残念ながら居ないですねぇ。憧れてはいるんですけど」

「じゃあ友人は?」

「一人だけ。一つ歳上なんですけど、昔からよく気にかけてくれて」

なんだ居るじゃん親友、と笑われた。そうなのか、これが親友なんだ。ぼくにも居たんだ、嬉しい。…会いたくなって来ちゃったな。

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(プロフ) - ついに親友公開と爆処組に真実を、!!高木ほんと優しい…萩と松田も…更新楽しみにしてます!! (2022年6月6日 5時) (レス) @page45 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです。更新頑張ってください❗ (2022年5月6日 18時) (レス) @page33 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - またの更新楽しみにしています! (2022年5月2日 19時) (レス) @page33 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
れぃと(プロフ) - おっ…!?ついに、ついにか……!? (2021年7月5日 22時) (レス) id: 40283c6b11 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - 夢主くんは幸せにして欲しい… (2021年7月4日 23時) (レス) id: b4c500a793 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんこ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年5月13日 12時

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