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困り事12つ目 ページ13

「もっとテンション上がる話をしながらやらねーか?」

松田さんが言うのに、研二くんが景くんに話を振る。景くんは「全然面白い話じゃないから…」なんて。松田さんがヤケになりながら確信を付いた時の目を見て思う。またあの目だ。資料室で長野夫婦惨殺事件、なんて物騒な事件を調べていた時と同じだ。やっぱり関係者だったんだ。怖くて憎くて堪らないって目をしてる。

「死なねぇよ!!!」

「んぇ?」

「これまで散々…」

「ヤベェ橋渡ってきたけどよォ…」

「5人いれば…」

「なんとかなったっしょ?」

「だから話しちまいなよ景の旦那…悪いようにはしねぇからよォ…」

どんどん話が進んでいく。あの目から一転、輝いてついには笑顔まで浮かべた景くんにぼくは何故か「いいなぁ」なんて思う。

「5人いれば、かぁ」

分かってる。そこにぼくは居ない。だってあの事件の数々の中にぼくはずっと居なかった。誰も助けられる機会なんてなかった。脱衣所の壁の傍に座り込んで、壁に頭をこつん、と預ける。あーあ、ぼくもあの場に居たらな。5人は最終的に人の為になる事をしてた。ぼくは、ぼくだって、そうなりたい。胸がムカムカして、気持ちが悪かった。

「津守もこっち来いよ。一緒に聞こうぜ」

「ぇ」

「人が多い方が良いだろ、こういうのはさ。お前も頭貸せ」

「ぼくも、きいていいの?」

「はぁ?今言ったろ。だからお前もちゃんと考えろよ」

「!うんっ!」

「ウッカワイイ」

「萩原だけ帰ってくれ頼む」

嬉しくて勢いよく立ち上がって急いで5人の輪に入る。研二くんと松田さんの間に入れて貰って、話を聞く事となった。景くんの両親は、彼の父の知り合いに殺されたらしかった。犯人は彼の両親を殺した後、少女の名前を呼んでいたらしい。あれ、どうしてそこで女の子の名前が出るんだろう。同じことを思ったらしく、伊達班長が尋ねた。どうして呼んでいたかは分からなかったけど、新たに刺青の情報が出てきた。

話が進んでいく内に、色々な情報が明かされる。景くんが怪しいと睨んでいる3人には既に話を聞いたらしく、1人ずつまた新たな情報が開示された。入江さん、外守さん、それから物部さん。それぞれ肩、二の腕、首の後ろに刺青を入れている人たちだ。

景くんの目撃情報を鑑みて、首の後ろに刺青を入れている物部さんは除外だし、刺青を入れた時期が合わない入江さんも必然的に除外。

じゃあ外守さんしか居ないけど、警察官として決めつけは良くない。思わず唸った。

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(プロフ) - ついに親友公開と爆処組に真実を、!!高木ほんと優しい…萩と松田も…更新楽しみにしてます!! (2022年6月6日 5時) (レス) @page45 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです。更新頑張ってください❗ (2022年5月6日 18時) (レス) @page33 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - またの更新楽しみにしています! (2022年5月2日 19時) (レス) @page33 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
れぃと(プロフ) - おっ…!?ついに、ついにか……!? (2021年7月5日 22時) (レス) id: 40283c6b11 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - 夢主くんは幸せにして欲しい… (2021年7月4日 23時) (レス) id: b4c500a793 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんこ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年5月13日 12時

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