【名探偵コナン】田舎から引っ越して来たら隣の家のお兄さんが警察官だった

三十三話 ページ37

あれよと言う間に数日が経ち、荷物も完全にお兄さんの部屋への移動が終わった。

園子ちゃんや蘭ちゃん真純ちゃんだけでなく、忙しい零さんや景光さんも書類仕事ばかりで気が滅入るからと休憩時間に抜け出して少し手伝って行った。

男手があるのは有難い限りだ。佐藤刑事や高木刑事もお兄さんが無理矢理引き連れて来てびっくりしたし、佐藤刑事は一緒に暮らすのが女子高生だと聞かされていなかったようで、陣平お兄さんの胸倉を掴んで何やら話していた。

大丈夫ですよ合意の上なので。

「あ、乾燥機買ったから下着だけは各々で洗濯な」

「…慣れてますし良かったのに」

「俺がアイツらに抹殺されるんだよ」

バツが悪そうに言うものだから思わず吹き出す。皆さんも何だか少し過保護気味だなと思った。

両親は先程出発していて、見送りに行こうとしたが一緒に行くと言いそうな陣平お兄さんに気を遣わせてはいけないからと父に窘められ結局行かなかった。

まぁ行かなくて良いのか、と先程からお兄さんが視線で訴えて来るのだけれど。

「お兄さん」

「なんだ？」

「一年と少し、お世話になります」

「…別に卒業後も居て良いんだぜ？」

「考えておきます」

答えが大体ＮＯになる言葉を返し、にこりと笑えば小さく溜息を吐き、私の手を引き隣の部屋…陣平お兄さんの部屋に入る。

「ん、ただいまは？」

「……ただいま」

「お帰り」

ニッと笑うお兄さんにズルいなぁ、と思いながら靴を脱ぎ捨てるのを直して入る。

「陣平お兄さん」

「ん？」

「お帰りなさい」


少し驚いた顔をされた。自分から言ったのに心外だ。

むっとしていたら、私の頭を撫で笑って言った。





「ただいま」









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「今日の飯は肉が良い」
「毎日じゃないですか。今日はうどんです」
「牛肉」
「…分かりましたよ」




「あら、松田刑事の奥さんじゃない」
「いや違うから！」
「最近はどう？変わった事とかある？」
「言い出しっぺが乾燥機使わなくなった」
「ははっ、手の掛かる旦那だな」
「やけん旦那やないちや！」





田舎から引っ越して来たら隣の部屋のお兄さんが警察官で、一緒に暮らす事になった。





だから奥さんじゃないってば！！！！！

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