番外編 謹賀新年其ノ弍 ページ31
何だかんだありながらも無事初詣やら何やら済ませて、騒がしい街を後にした。
ポアロも正月休みの為、空いている書店で新刊を探してする事がほぼ無くなった為に解散となった。
積もる話をするにも場所が無いとね。
「また今日の夜の事詳しく聞かせるのよ!」と念を押されまくっての夜。
お兄さんが帰って来るまで家で今日購入した新しい本を読みながら待っていたら読みきってしまい、また別の本をと手に取った所で玄関のチャイムが鳴らされて、父が出る。
「柚、松田君が迎えに来たぞ。出掛ける様だから暖かい格好をして行きなさい」
と言うものだから首を傾げる。
今日はお兄さんの家でまったりご飯を食べるのだと思っていたから慌てて蘭ちゃんたちと遊んでいた時と同じもこもこした姿で家を出る。
「ってあれ?!お兄さんだけじゃ無いんですか!?ナタリーさんも…えっ、え…??」
「あ、悪いな。連絡すんの忘れてたわ」
「まぁゼロも俺も飯食ったらすぐ仕事だけどな」
「その執念何なんですか…?そんなに皆さんとご飯に…ああそういう事で…まぁ良いや。えっと、それで何処に?」
ナタリーさんの隣をちゃっかりゲットして歩きながら前を歩くお兄さんに問えば、お兄さんは振り返ってニヤリと笑い「秘密だ」と言った。
ナタリーさんを見れば、くすくすと笑い楽しみだと言いながら航さんと腕を絡ませる。
もしかして行き先知らないの私だけ?怖いんやけど。
「少し歩くが大丈夫か?」
「?はい。5kmくらいですか?」
「……2km」
「ああ何だ、じゃあ15分くらいですよね?全然大丈夫ですよ」
ここに越して来る前、小学校までの距離が5kmで毎日歩いてたし大した労力でもない。都会に来て“ちょっと”の距離感が未だに掴めないでいるが、以前零さんに「お前はそのままで良い」と言われた為、気にしない事にした。
お兄さんは七年経った今でも未だに慣れない様で戸惑いを見せるが。
暫し色々な会話をしながら歩いていたら、いつの間にやら着いていた。
「ここって……」
「ん?四年前に初めて二人で出掛けた時に来た所だな。覚えてっか?」
「そりゃ…楽しかったですし…」
「もうほんとズルいよね〜!俺も柚ちゃんと二人でお出掛けなんてした事無いのにさ!」
研二さんが私の肩を抱きはいはいと中に入れる。
中庭のイルミネーションがとても綺麗だと有名なホテルで、初めて来た時よりも更に豪華になっていたものだから思わず「うわぁ…」と感嘆の声が出た。
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トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます!!方言聞いて癒されてる降谷さんと諸伏さんとても面白かったですww警察学校組の過保護な感じめっっっちゃ好きです!!!!!!!素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました! (2022年2月18日 20時) (レス) @page38 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
さしみ(プロフ) - あんこさんのお話私好きです!またいろいろ読みに来させて頂きます♪ (2021年1月8日 11時) (レス) id: 52bb9638d4 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、警察学校組好きなのでたくさん登場していて、うれしいです。(*≧∀≦*)夢主ちゃんの方言もかわいいです!(*´ω`*)続き楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年9月30日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 桜さん» 初恋の人話題にはまたいつか出るので楽しみにしてて下さいー!笑 (2018年8月25日 11時) (レス) id: 6e1ddb073f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 誰なんだ??初恋の人って? 続き頑張って下さい! (2018年8月24日 19時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
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