二十五話 ページ25
母と話さず、荷物も纏めないまま、翌日になった。
学校に行けば案の定私の机で園子ちゃんが待ち構えていて「さぁ！昨日の男の話を聞かせて貰うわよ！」と楽しそうに尋問を始めた。
まさか公安警察官の本名をバラす訳にもいかないしと名前は濁しつつ、やっぱり七年前からの付き合いの知り合いで、昨日は私を心配して家に来たら居なかったから安室さんに聞いて迎えに来てくれたらしい、とありのままを伝えた。
真純ちゃんは景光さんの顔を見て何か言いたそうにしていたが、どうしたのだろうか。
景光さんも帰宅路に真純ちゃんの事を幾つか聞いてきたし。
昨日の事を思い出し真純ちゃんに聞いてみれば「中学生の時に兄に会いに行った時、兄と一緒に居た彼に会ってベースを教わったんだ。その時のお礼が言いたかったんだけど…彼は君の事しか見ていなかった様だからまたの機会にしようと思ってね」と懐かしむ様に微笑んだ。
「世良さんも知り合いなの？」
「ん？いや、ボクも彼がスコッチって呼ばれていた事しか知らないんだ。彼はボクの事、もう覚えてないかも知れないなぁ」
それは違うと思うよ。そう伝えたかったけど、いつか景光さんから伝えて欲しいと思ったから、私は何も言わなかった。
それにしてもスコッチって呼ばれてたって事は…あっちのお仕事してた時だよね。
それで三人組と来れば、私が知る限り、彼女の兄と言うのは私を殺そうとした彼では無いだろうか。
零さんに助けられ彼からの誤解が解けた後、至極丁寧に謝られ、それきり全く会う事は無かったのだけれど。
「柚ちゃんって色んな知り合いが居るんだね」
「へっ？」
「刑事さんに、探偵に、昨日のあの人！昨日のあの人は何してる人なの？」
公安警察官とは言えない。悩んだ後に取り敢えず公務員と答えておいた。
地方なのか国家なのかは知らないけど、警察官なのだから公務員と答えて間違いでは無い筈だ。
「あら、じゃあ収入は安定してるのね！これは優良物件じゃないの〜、柚？」
「私はお兄さん含めた五人をそういう目で見てません！」
「ん…五人？松田刑事、萩原刑事、安室さん、スコッチと呼ばれた男…の他にあと一人居るのか？」
真純ちゃんがきょとんとした顔で問い掛けるのにああ！そう言えばもう一人は皆と一緒の時に会ってないと思い出す。
「伊達航っていう刑事さん知ってる？その人なんだけど」
「あ、あの死んでも死なさそうな人ね！」
園子ちゃんの言葉に“分かる”と三人同時に同意した。
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トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます!!方言聞いて癒されてる降谷さんと諸伏さんとても面白かったですww警察学校組の過保護な感じめっっっちゃ好きです!!!!!!!素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました! (2022年2月18日 20時) (
レス) @page38 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
さしみ(プロフ) - あんこさんのお話私好きです！またいろいろ読みに来させて頂きます♪ (2021年1月8日 11時) (レス) id: 52bb9638d4 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - はじめまして、警察学校組好きなのでたくさん登場していて、うれしいです。(*≧∀≦*)夢主ちゃんの方言もかわいいです！(*´ω｀*)続き楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年9月30日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 桜さん» 初恋の人話題にはまたいつか出るので楽しみにしてて下さいー！笑 (2018年8月25日 11時) (レス) id: 6e1ddb073f (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 誰なんだ？？初恋の人って？ 続き頑張って下さい！ (2018年8月24日 19時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
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