扱い酷くないですか皆さん【文豪ストレイドッグス】

ツンデレ39 ページ39

「おは「柚！！！！！」ぅぐぼっ？！？！」

「無事？！？！昨日森さんが此処に居たって事務員の女の子から聞いたんだけど！！！」

「え、う、あ、生きてるけど。なに？何なの太宰君苦しい」

抱き締められて首に回された案外男らしい太い腕をとんとん叩く。

開放された時に社を見回すと、何故か全員集合していた。

「……今日私寝坊しました？」

「皆柚さんが心配だったのですわ！」

そう云って私に抱き着くナオミちゃん。

“妾も心配したよ”と頭を撫でて呉れるのは与謝野さん。

後ろで微笑みほっとした様に息を吐く春野さん。

きゅ、と腰に抱き着く鏡花ちゃん。

「あ、死ぬかも」

嬉しさの余りニヤけていると、頭を叩かれる。

「退いて」

ナオミちゃん達が合点のいった様に笑う。

ぱっ、と離れたその瞬間、乱歩さんが私を抱き締めた。

私より少し高い乱歩さんの温もりと、少し早い鼓動が伝わる。

「……心配したじゃん」

「…済みません」

「帰って来ないかと思った」

「其なら杞憂でしたね」

「…罰としてお菓子一緒に買いに行くから」

「私のお金で？」

頷かれた。ちくせう。

私のお財布また軽くなるなぁ。

また強く抱き締められた後、満足した様に離れた乱歩さんはいつも通り意地の悪い笑みを浮かべている。

次に腰にどすっと突撃してきたのは東西ヘタレ。

「うわっ？！」

「莫迦なんですか貴女ほんとに」

「そうですよ。何でポートマフィアと仲良しなんですか裏切りですか」

「何で人を救う職場でそんな傷付けるような事しなきゃいけないの…」

「五月蝿い莫迦」

二人が頭を私の背中にぐりぐりする。

何か若干痛いけど可愛いから許した。

「昨日は森さんにポートマフィアに勧誘されたけど断ったの。普通に友人が良いですーって」

「芥川とは縁切って」

「厭それ拷問」

ケラケラ笑い乍体制を変え二人の頭を撫でる。

こうして見ると、ああ、二人共18歳なんだなって思える。

厭、普段二人共お仕事する時やばいじゃん。谷崎君とかもうやばいじゃん。ハイスペック細雪マンじゃん。

「ゴリラだから悪いんです………何でこんなにボク達に心配させるンですか」

「え、これ全面私の所為なの？」

驚いて撫でていた手を止める。

すると中島君が手にスリスリしてきた。可愛い。

「当たり前ですゴリラの筋肉莫迦」

云ってる事は酷かったけど許した。

ツンデレ40→←ツンデレ38

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す