扱い酷くないですか皆さん【文豪ストレイドッグス】

ツンデレ8 ページ8

昼になった。

私達は軽く昼食を済ませ、喧しくなる前にさっさと気付かれない様に社を出る。

独歩君は理想手帳と財布を下穿きのポシェットに入れ、私は肩に掛けるタイプの鞄を持っている。

「えっと、今日は最寄りの店がポイント高いみたいだよ」

「そうか、ならば其処にしよう」

まるで主婦と主夫。

独歩君はまじで主夫。多分私より料理出来る。

「あ、でも私の備品は少し遠出をしないと其処では売ってないし先に其方行って来るね、独歩君」

「判った。気を付けろよ」

「うん」

歩いている間にも偶に理想手帳を見てスケジュールを反芻する独歩君。

電柱にぶつからないか心配だ。

少し歩くと目的地に着いた。

「あ、なら私は彼方の店で買ってから行くね。30分後に此処で」

「待て。あの店にも行くのならもう少し長くした方が良いだろう。お前の靴では大変だ。一時間後にしよう。良いか、柚」

「あ…ごめん独歩君。有難う」

笑って云うと、独歩君は照れた様に顔を逸らし店へと入ってしまった。

可愛いなー、と思い乍、私は別の店へと入り社の備品…主には書類作成の紙とペンを買った。

その後急いで独歩君の居る店に戻り、お湯を入れるタイプの珈琲(所謂インスタント)やお茶の葉を購入。勿論此は社の経費。

「後は、猫ちゃんの煮干」

社長からの御遣いは此。

ミィちゃんに煮干を買って来る事。

一ヶ月に一度、私と独歩君に頼まれる。

その度に備品や飲み物を補充している。

あ、乱歩さんのラムネに入れるハバネロソースも買っておこう。此は自腹で。

ラムネも買っておかないとな。

賢治君のジュースと、与謝野さんの紅茶とかもいるか。

「あとは……あっ、やばい時間無い、急がなきゃ」

独歩君を待たせる訳には行かないと思い、私は思い付く限りの物を買って急いで解散した場所へ戻った。

荷物が多くて店員さんには吃驚されたけど、乱歩さんのお菓子に較べたら軽いものだ。

ハバネロソースも買ったし完璧

「済まん、待たせたか」

「大丈夫大丈夫。今来た所」

え、うん、ほんと今来たから。二分なんて今と同等だから。

初々しい恋仲の様な会話をし乍歩き出す。

すると不意に片腕が少し軽くなった。

「あ、独歩君有難う」

「俺の方が少なかっただけだ。気にするな。其に貴様は今二日酔いで怠いのだろう。無理は禁物だ」

やだ男前

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