ツンデレ5 ページ5
酔いが完全に回った頃、其はやってきた。
「あっれー、姉ちゃん美人だねえ、そんな奴等と飲んでねぇで此方で飲もうぜ?イイコトしてやるよ」
「んー?何ですかあなたたち〜ちょっとだけですよ〜」
ヨロヨロとグラスを持って立ち上がる。
銀ちゃんも来て呉れた。
その時の男性陣の顔を、私は知らない。
さぞ嬉しそうにでもするのだろう。厄介者が消えたーって。
だから私は知らない。
軟派してきたあの男達を射殺す程の目線を彼等が送っていた事を。
「おいおい姉ちゃん大丈夫かぁ?」
「大丈夫〜」
私の両隣に坐るのは変な二人。
銀ちゃんは真正面で表情を変えず坐っている。
戻って良いよ?と云うものの心配だからと云われた。歳下の女の子(しかも美女)に心配されちゃったよ。
「にしても先刻の話ちょっと聞いてたけどお姉さん苦労してんね〜、物騒探偵社だっけ?そんなん辞めて俺等とイイコトだけしようぜー?」
「イイコトにもよりますよぉ〜、私はちょっとやそっとじゃ彼処辞めませんから〜辞められないしぃ」
視界の隅で、男が口を歪ませたのが判った。
片腕を取られ、男の方に向かされる。
銀ちゃんが向こう側の男に話し掛けられている間に。
男の唇が近付く。
“はっ?”と思った時には男の顔とは5cm程しか離れていなかった。
「おい」
低い声。
二年前から聞き慣れた、中也君の声。
因みに身長はちっとも伸びていない←
「手前何して呉れてンだ。ん?」
ミシミシと私の耳まで骨の軋む音が聞こえる。
私は小さい彼をはたいて離して貰った。
「アンタ私の事さんざ云う癖に何でこういう時助ける訳?そういえば今日も太宰可笑しかったし。ほんと理解出来ない私」
「………手前みてェなゴリラでも一応女として見てるからだよ判れよ動物園送るぞゴラ」
「あーもう流石元相棒云ってる事同じー!」
お酒を煽り、立ち上がりあくちゃんの元へ行く。
あくちゃんと銀ちゃんは癒し。
美男美女。すき。
「あくちゃぁん…」
「…」
無言で片腕を広げるものだから、私は飛び付き擦り寄る。
ぽんぽんと撫でられる頭に私は安心した。
あー、優しい。
マフィアは指名手配犯の方が優しいんですけどほんとー。
基次郎に檸檬爆弾貰って一回位はあの莫迦共に食らわせて遣りたい。
─────────────────
「中原幹部、頑張って下さいね」
「………………おう」
「俺達幹部の恋応援してます!素直な気持ちぶつけて下さいね!」
「わあってるよ!」
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かりんとう(プロフ) - あ、あ、あんこおおおおおおおお!!!読んでる途中だけどコメントするわ。ツンデレ26の中也が可愛すぎてニヤニヤとまらんのだが助けて!!?!?((しらん (2019年12月18日 19時) (レス) id: b09f89d760 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - id=es(旧カシ魔女)さん» わわわっ!嬉しい!!!是非是非呼んでー!!! (2017年4月28日 22時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
id=es(旧カシ魔女) - ありがとう…!あんこって、呼んでもいいかな? (2017年4月28日 20時) (レス) id: bd9f4f1f85 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - id=es(旧カシ魔女)さん» イドさんですね!了解しました!ではお言葉に甘えてこれからはタメで話させて貰いますね!私もタメ大歓迎なので是非お気軽に呼んでやって下さい!! (2017年4月28日 0時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
id=es(旧カシ魔女) - あんこさん» 本当ですか!嬉しい…!!文ストを語れるお友達が…ついに…!!!!私のことは気軽にタメ口でどうぞ!あ、ハンドルネームは『イド=エス』と読みます。イドとお呼びください! (2017年4月27日 21時) (レス) id: bd9f4f1f85 (このIDを非表示/違反報告)
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